還暦記:暖淡堂

還暦前後の日々の記録を中心に

「由良の門を渡る船人梶を絶え」 曽禰好忠 心情に具体的な風景を与える

百人一首第46番目の歌の作者は曽禰好忠そねのよしただです。 三十六歌仙の一人です。 今回は曽禰好忠について紹介します。 曽禰好忠とは 生没年は詳しくはわかりませんが、平安中期の人でした。 官位は六位、丹後掾を勤めました。 和歌の才能はありながらも…

地水師 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地水師」。 坤卦の下に坎卦があります。 表面の柔らかさの下に、冷たい危険なものがあるような形です。 坤(地) 坎(水) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地水師…

VOCAPANDAさん歌唱「あなただけ見つめてる」 SLAM DUNK ED 声のせいか、曲のせいか、涙が出てくる

こんにちは、暖淡堂です。 SLAM DUNK、面白いみたいですね。 娘がハマっているので、気になっています。 それはそれとして(おくのか?)、またVOCAPANDAさんの動画を紹介します。 初期のアニメシリーズのエンディングテーマです。 (おじさんには、このくら…

小樽中央市場の近くの古くなった建物にたくさんの鳩が住んでいるようでした

こんにちは、暖淡堂です。 2023年3月9日から12日まで、北海道に帰省していました。 短い期間に砂川と小樽でそれぞれ用事があって、とても忙しい帰省でした。 で、小樽での用事の合間に、家族で市内を散策しました。 妻はもともと小樽の人なので、観光客のす…

現代の製本 「有隣堂しか知らない世界」より やはり紙の本が好きです

こんにちは、暖淡堂です。 僕が好きでよく観ている「有隣堂しか知らない世界」。 神奈川県内に拠点がある書店です。 YouTube配信が好調です。 書籍も販売してしまいました。 で、その172回配信が「【凄まじい速さ】製本の世界」。 現代の製本工場の内部に潜…

黒川伊保子 「定年夫婦のトリセツ」 生存可能性の高い夫婦の姿

このタイトルの本を手に取らない理由はありません。 まさに定年を数年以内に迎える身として、知っておくべきことはたくさんあります。 それをどのように身につけていくのか。正直戸惑っています。 そこに、この本。 砂の上にこぼした水滴のように、どのペー…

【易暮らし】雷風恆 久々に寝込んでしまいました 今日は部署の新体制の説明会

こんばんは、暖淡堂です。 北海道に短期間で帰省してきて、その疲れが癒やされる前に体調を崩してしまいました。病院で診察してもらった結果、「腸炎」でした。北海道から帰った翌日に食べたものが原因だったようで。 「内地、恐るべし」 僕の頭に浮かんだの…

【安心感の研究】猫は一度目の一度切りを生きている(7) 猫は言葉を使わない。

言葉を使うことによって、人は他の動物とちがう「困難さ」を背負うようになっていると思います。 そろそろ自由になってみたいもの。 スイッチを切るように、言葉を黙らせることができれば、ずいぶんと楽に生きられるのかもしれませんね。 猫は、言葉を使わな…

柔らかなものがすべてを支える 坤 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基本となる八卦の説明をしてきました。 今回は最後の卦、坤こんです。 坤は乾と対になります。 乾は天、父、固いもの、強さなどを象徴し、坤は大地、母、柔らかなもの、弱さなどを表します。 しかし、…

上り詰めて止まる 艮 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基礎となる八卦の説明をしています。 今回は艮ごん卦。陰爻二本の上に陽爻が一本乗っています。 柔かなものに蓋をしている感じ、あるいは弱いものに担ぎ上げられているようにも見えますね。 その辺り…

【易暮らし】沢水困 辛いのににこやかにしていて吉 そんな時ってありますね

こんばんは、暖淡堂です。 なんだか疲れています。 北海道に帰省していたのですが、期間が短いわりにやることが多くて。 自分のための時間はほとんどなかったのですが、ずっと欲しかったものは手に入れました。 ガラスペンと綺麗なグラス。 ガラスペンはもう…

地風升 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地風升」。 坤卦の下に巽卦。 大地の中から風が吹き上がるような形になっています。 坤(地) 巽(風) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地風升の卦辞は以下のよう…

水に注意! 坎 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 今回は八卦の坎かんです。 坎は水でもあり、穴でもあり。 なにやら注意しないといけない、危険なものでもあります。 新井白蛾の説明を見てみましょう。 坎 新井白蛾「易学小筌」 坎 坎(かん) 水 六 進退に険ありの意 坎は陥であ…

力むだけじゃダメ 巽 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 八卦の説明を続けています。 今回は巽そん。二本の陽爻の下に陰爻が一本。 これは風のイメージです。あるいは竹や木。 風には決まった形がなく、それゆえにどのような所へも入りこんだり、どんな遠くへも行くことができます。 考え…

雷鳴に驚かず 八卦の 震 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録の八卦の説明を紹介しています。 乾、兌、離ときて、今回は震。動のイメージの卦です。 二つの陰爻の下に陽爻があります。 自らの中に動きを生じるという意味になります。 以下で、新井白蛾の説明を見てみ…

なぜ甲冑なのか 八卦の 離 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録にある八卦の説明の三回目です。 今回は「離り」です。 離卦は卦の形(下図をご覧ください)が、上下の陽爻の真ん中に一本陰爻が挟まれています。強い陽爻に柔らかな陰爻が守られている形です。それが、身…

【易暮らし】風水渙 津軽海峡を渡るぞ!!

こんばんは、暖淡堂です。 今夜は風水渙でした。 dantandho.hatenadiary.com 今日はなんといっても帰省の準備。 北海道は遠いし、気候も違うので、荷物が多くなります。 法事もありますので、礼服も持っていきます。 で、スーツケースがパンパン。 そのほか…

八卦の 兌 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 六十四卦を読む基本となる八卦を順番に紹介しています。 前回は八卦の一番初め、乾卦の説明をしました。 今回は二番目、兌だ卦です。 兌は陽爻二本の上に陰爻が一本乗っています。 力強いものの上に柔らかなものが持ち上げられてい…

【易暮らし】水火既済 出来上がったものは壊しましょう

こんばんは、暖淡堂です。 今夜は水火既済でした。 dantandho.hatenadiary.com この卦の形は下から順番に陽、陰、陽、陰、陽、陰と積み重なっています。 それぞれあるべき位置にあります。 それで、既済、出来上がった形。 来月から職場の体制が変わります。…

まずは八卦から 乾 新井白蛾「易学小筌」

こんにちは、暖淡堂です。 卦の説明をします。 爻を三本重ねたのが一つの卦になります。 爻は陰と陽の二つしかないので、これを三本重ねる組み合わせは 2(陰または陽)×2(陰または陽)×2(陰または陽)=8 で、八通り。それで八卦です。 新井白蛾の「…

【易暮らし】雷山小過 飛び去るものの鳴き声を聞いたか

こんばんは、暖淡堂です。 今夜は雷山小過。 この卦辞を手がかりに、今日を振り返ってみましょう。 dantandho.hatenadiary.com この卦には、飛ぶ鳥が鳴き声を残して去っていくようなイメージがあります。 去っていく鳥。それって、もしかしたら、叶わなかっ…

地雷復 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地雷復」。 坤卦の下に震卦。 大地の下に、力強いものが潜んでいるような形です。 坤(地) 震(雷) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地雷復の卦辞は以下のように…

【易暮らし】水地比 うまくいっていなかった人ともうまくいく(かも)

こんばんは、暖淡堂です。 卦をたててみました。 で、水地比。 dantandho.hatenadiary.com 四月から職場の体制が変わります。 部長が僕よりも若い人になります。 就職以来、初めてのことです。 まあ、定年も近いので、こんなこともあるでしょう。 この人は、…

タイ出向の準備時期 2009年9月 江戸東京たてもの園へ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

タイへの出向準備期間中の夏は、神奈川県内で過ごしていました。 夏休み中には北海道に家族で帰省。タイに行くことが決まっていたので、実家の家族と色々と話をしておく必要がありました。それで滞在期間の長い帰省になりました。 夏休みの後半、関東地方は…

【現代詩】「交叉/涯」 世の混乱の風景を切り取ったイメージ 現代詩の試み

交叉/涯 (…雨 湿った埃の匂 今とともにある過去の 遠い地平の涯で集められた 人々の言葉が震えるいくつもの部屋を 不意に滑落する勢いで通り過ぎるとそこに 深い、廊下 凍えて 二つめの窓の前 風の音 目が、凝り 石の壁を滑り落ち砂礫に蹲る片足の少年は …

シラチャの小学生御用達 町の文具屋さん 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

上の写真は2010年頃、シラチャの町の中にあった文具屋さん。 文具だけではなく、雑誌やテキスト、制服なども売っていました。 当時のタイは、日本よりもずっと早くスマホやタブレットが普及していました。 これはおそらく、携帯電話の普及が早かったからだと…

【北海道のこと】アイヌ語由来の地名を最初に網羅的に研究した人って誰?

アイヌ語研究者 永田方正 北海道大百科事典 北海道新聞社 昭和56年 より 興部は「オコッペ」、秩父別は「チップベツ」。 読めますか? 漢字を見ただけでは通常は読めませんよね。 読みにくい理由があります。 それは、これらの地名がアイヌ語の音を漢字にし…

【現代詩】「覚醒/巻き込み」 「私」以外のものからの距離が「私」の形を決めているイメージ 現代詩の試み

覚醒/巻き込み 「私」は多くの犯罪者を探りだした探偵であった。「私」が、自らの正義で裁いた多くの顔が、「ここ」の遠い周縁部を埋めている気配が届く。生きているもの、すでに死んだもの、あったこと、なかったこと、あってもよかったこと、ありえなかっ…

「あはれとも言ふべき人は思ほえで」 謙徳公 同情を求めた「切なさ」の表現

百人一首第45番目の歌の作者は謙徳公(藤原伊尹これまさ)です。 藤原忠平の孫になります。 今回は謙徳公について紹介します。 中納言朝忠とは 生年が924年、没年が972年。平安中期の人。 この人も当時の権勢の中心にいた藤原北家につらなる一人で、藤原忠平…

地火明夷 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地火明夷めいい」。 坤卦の下に離卦。 大地の中に火がある形です。 太陽の明るさが大地の下に隠れてしまっています。 坤(地) 離(火) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易…

PVアクセスランキング にほんブログ村