たどりつけない
足が、重くなって、もう歩けない
日は傾き、人々は家路を急ぐが
僕は、もうどこへもいけない
北で生まれて、西に帰る僕は
その涯に、何かがあるのを確かに知っている
だけど、もう歩けないのだ
うずくまると
周囲のものがごうごうと音を立てて
僕を置き去りにする
気がつくと、僕は後ろ向きに
速度を上げながらどこかへ向かっているのだが
ああ、もうそこには
たどりつけない…
*****
北で生まれて、西の土地で暮らしていた頃。
そのさらに西にあるものを、想像したりしていました。
仏教や、その他の宗教について、集中して読んでいたのもこの頃ですね。
この頃、「禅」の書物に出会い、今でも読み続けています。
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