また一日
ふと、もう歩けなくなるのではないか
そう思った
なら、いっそ
まだ歩けるうちに、立ち止まってみよう
すぐ後ろにいて、僕を追いかけていたはずの人が
思いがけず遠くにいて
別の方角を向いて進んでいた
僕の前にいたはずの人の大きな背中が
バランスの悪い歩行で、大きく揺れていた
遅いと思っていた人は
時々立ち止まり、進む方向を確認していた
僕と目が合い、にっこりして手を振ってくれた
急ぎ足で歩いていると、気づかなかったのだ
僕は、また歩き始めた
疲れ切る前に、立ち止まってみてよかった
また一日
*****
急足で進むよりも、ゆっくりと歩いている方が、より遠くまで行ける。
そんなふうに、実感を込めて、思えるようになりました。
にほんブログ村