著作権
こんにちは、暖淡堂です。 ブログやTwitterなどで投稿していると、時々目にする「著作権」という言葉。ブログ運営会社の利用規約などには、他者の著作権を侵害しないように注意喚起されていたりします。そう書かれると、著作権法とは「やってはいけないこと…
3Dプリンターは著作権上の問題になりうるか 3Dプリンターは装置や樹脂が販売されているので、個人で利用できるようになっています。3Dデータがあれば、立体的なものの複製も可能ですね。 この場合、著作権上の問題は発生していないでしょうか。現行の著作権…
共同著作物 こんにちは、暖淡堂です。 複数の人で協力して一つの作品を作り上げることってよくあると思います。 そんなときの著作権って、どのような扱いになるのでしょうか。 例えば以下のような場合ですね。 小説作品の本文と挿絵 この場合は小説の本文と…
こんにちは、暖淡堂です。 原作をもとにした翻訳(外国文学を日本語に訳す、など)や翻案(原作をもとにして漫画にする、など)で創作されたものは、二次的著作物と呼ばれます。 この二次的著作物について、今回はちょっとだけ詳しく説明してみます。 まずは…
こんにちは、暖淡堂です。 みなさん、はてな利用規約、読まれていますか? 僕は利用開始時にざっと目を通したのですが、最近気になることがあって見直しました。 ちなみに見直した理由は「はてなスター」の確認。 本記事の内容とは関係ありません。あしから…
源氏物語の成立時期 「源氏物語」は1001年頃に執筆が開始され、1010年頃完成したと考えられています。 11世紀の初め頃、平安時代ですね。 藤原北家の権勢が絶頂に至ろうとしていた時期です。 藤原道長が摂政になるのが1016年のこと。 当時の文化にも影響力を…
古典作品のほとんどは、原作者(著者)が法的な保護対象期間(現行法で70年)よりも前に亡くなっているので、作品自体はフリードメインのもの。つまり著作権保護対象外(フリー)です。 また、そもそも著作権法が成立する以前のものは法的保護の対象外になり…
神田古本まつり2022 こんにちは、暖淡堂です。 今年は神田古本まつり(神保町ブックフェスティバル)、たくさん人が集まっています。 開催は11月3日(木)まで。 詳細は以下のサイトをご参照ください。 第62回東京名物 神田古本まつり - BOOKTOWNじんぼ…
工業デザイナー こんにちは、暖淡堂です。 「実用に供され、産業上利用されることを目的とする美的な創作物」とは、普段僕たちがお店などで購入し、生活の中で使うことのできる実用品のこと。 それも、ちょっとデザインが良くて、センスを感じさせるようなも…
著作権者 「著作権」という言葉がいつ頃から使われ始めたか、ご存じでしょうか。 著作権は、英語ではCopyright。これの意味は版権に相当します。日本語の著作権を英語にするとAuthor's rightのようになります。 版権といった場合は、出版する側の権利であっ…
シェイクスピア 著作権者が外国人であっても、その著作権は日本国内でも守られています。その根拠はベルヌ条約と万国著作権条約、それに最近発効したTRIPS協定。日本はいずれにも加盟していますので、これらの条約加盟国内では著作権が守られることになりま…
歴史的建造物 一般に建築物、建造物に芸術的価値が見出される場合は、著作物であると考えられます。どの程度の芸術性があれば著作物となるかは議論のあるところ。裁判などで争われることもあるようです。 なので、建築物の著作物性に関して不安に感じられる…
江戸時代の盗作 江戸時代にはまだ著作権という考え方はありませんでした。 幕府としては、都合の悪い出版物(幕府批判など)を取り締まるために、出版物の規制をしていたくらいです。 江戸時代には、ベストセラーといえるような本がたくさん作られました。 …
平家物語 印刷で書物が作られる前は、手書きのものでした。 本を借りた人が自分で書くか、能書家と呼ばれる人にお願いするか。 いずれにしても、大量生産は無理ですね。 日本にある最古の印刷物は奈良時代の「百万塔陀羅尼」だといわれています。 平安時代に…
聖書 前回は「印」刷のことを紹介しました。 今回は写本について簡単にまとめたいと思います。 テーマは、写本は誰が書いていたか、です。 古代ギリシャなどの書籍の写本 例えばプラトンの本などは、誰が書き写していたか。 おそらくは蔵書家に雇われていた…
活字を使った印刷技術は中国からヨーロッパに渡り、その後の文化の発展に大きく寄与しました。 ところで、この活字を使った印刷技術が使われる前は、どのようなものたっだでしょうか。 捺印方式での印刷 文字や短い文章を彫った印を押すというのが印刷の始ま…
少し前のことになりますが、以下のニュースが話題になりました。 バンクシー作品をオークションで落札した人が作品を半分ほどシュレッダーにかけたのですが、そのシュレッダーにかけられた作品がさらにオークションで高額で落札されたというものです。 www.b…
著作権の始まりは出版社の保護から 歴史の教科書によれば、印刷はまず中国での木版印刷から始まったとのこと。この技術を西洋の宣教師たちがヨーロッパに持ち帰って聖書の普及に用いられたようです。その後、ヨーロッパで活版印刷の技術が開発されて、印刷物…
著作者不明 著作物には、時々誰が著作(権)者なのかがわからないものがあります。そもそも誰が創作したのかがわからないものや、著者が亡くなった後、権利を相続した人と連絡が取れないなんて場合ですね。 そんな場合、著作(権)者に無断で著作物を利用し…
今回は結論から。 書籍のタイトル(題名)は原則著作権での保護対象にはなりません。 標語、スローガン、キャッチコピーなどと同じように、創作性を認めるには短すぎるというのがあります。 それに加えて、タイトルは、それがつけられた書籍の内容表示に過ぎ…
いざ鎌倉 「いざ鎌倉!」 大河ドラマの影響もあって、鎌倉時代への関心が高まっていますね。 鎌倉に幕府があった時代。東国の武士達は何か重大事があった時にはすぐに鎌倉に駆けつける覚悟をしていたようです。その覚悟を表したこの言葉。現在では標語、スロ…
著作権法の第2条には以下のように書かれています。 第2条第1項 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。 ここでのポイントは「創作的に表現したもの」。これが保護の対象になります。 一方…
ブログやその他のSNSで情報発信する際に気をつけないといけない著作権法。 何だか面倒臭いルールのようにも感じられます。 しかし、著作権者の権利は国の法律で守られています。 国際的にも条約で取り決めがあるくらいにとても大切なものです。 その著作権法…
古典作品の著作権保護期間のおさらいです。 タイトルにある二作品の保護期間はそれぞれいつまででしょうか。 小説作品の著作権の発生は作品が創作された時点ですが、保護期間が終了する時点を決めるのは作者(著作権者)が亡くなった翌年の1月1日からの年数…
ブログ記事を作成する際にお世話になるのが「フリー素材」。 文章ばかりではなく画像を入れると読みやすくなります。 でも、いつも自作の画像が用意できるとは限りません。 そこでお世話になるのか「フリー素材」を提供してくれるサイト。 暖淡堂のブログで…
平家物語 平家物語は読み物であると同時に、琵琶法師の語るものでもあります。 読み物の平家物語は、作者(諸説あります)は亡くなって数百年経っています。 なので、平家物語自体に対する著作権者はいません。 一方で、現在でも琵琶法師として活躍されてい…
奈良の大仏 フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com) 古典作品の著作権者はずっと昔に亡くなっています。 そもそも現行の著作権法が施行される前ですので、その意味でも著作権法での保護対象外です。 では、その古典作品を撮影した写真はどうでしょう。 撮影…
古典作品の漢文の原文は、原著作者が亡くなっているので漢文原文の著作権者はいません。 一方で、漢文を現代訳したものは、その訳文に創作性が認められる場合、著作権保護の対象になります。 では、その中間あたりにある、漢文の書き下し文は著作権保護の対…
顔真卿展 国立博物館や美術館などで開催される展示会で、写真撮影OKという表示を見ることが増えている気がしませんか? これは著作権保護の考え方がユルくなったせいでしょうか? 著作権保護期間のおさらい 著作権法で保護される著作権の期間は、現行法では7…
前回の記事で、書の著作物性についての裁判所の判断を紹介しました。 その裁判で争われたのは、実は書の著作物性についてではなく、書画の写真への写り込みが著作権侵害になるかどうか、でした。 ブログやその他SNSで投稿しているみなさんは、気になる問題で…