安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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【現代詩】「ベンチ」 すれ違う異国の匂いのイメージ 現代詩の試み

現代詩の試み

 

ベンチ

  

目の前を
たくさんの人たちが
通り過ぎていく

僕はベンチに腰をおろしたまま
それを
ただ見ている

少しだけ
目を閉じてみる
異国の言葉が
周囲を埋めていたことに気づく

そして
ここが
僕のあの国に
つながっていることにも

きっと、あの部屋で
僕の家族も
目を閉じて、耳を澄ましている

  

 

*****

 

2001年9月11日の後。

僕は一人でヨーロッパのいくつかの街を移動していた。

ローマ、ラベンナ、バルセロナバレンシア、ロンドン。

空港のベンチで、周囲にいる人たちをただ見ている時間が長かった。

家族連れを見ると、僕は自分の家族を思い出した。

そして、遠く離れている家族が過ごしている時間を思った。

 

 

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dantandho

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