安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかな暮らしのために

歴史と古典

中国の古典「臨済録」と「十八史略」の紹介を続けています

Bloggerで運営しているサイト「散木の小屋」の方で、「臨済録」と「十八史略」の紹介をしています。 「臨済録原文全文」 sanboku.blogspot.com Bloggerにはpageという面白い機能があって、記事を書いても、そのままではブログのように更新されないのですが、…

古本と著作権のこと 【著作権あれこれ】

神田古本まつり2022 こんにちは、暖淡堂です。 今年は神田古本まつり(神保町ブックフェスティバル)、たくさん人が集まっています。 開催は11月3日(木)まで。 詳細は以下のサイトをご参照ください。 第62回東京名物 神田古本まつり - BOOKTOWNじんぼ…

漢和辞典の二つの入り口 読み方がわかる場合とわからない場合 索引を使いこなすことが鍵

三省堂全訳漢辞海 こんにちは、暖淡堂です。 三省堂の全訳漢辞海、愛用しています。 漢和辞典は漢文や中国の古典を読む時には欠かせないものですよね。 そうではありますが、使い方にちょっとしたクセがあります。 英和辞典みたいにアルファベット順になって…

「著作権」という言葉が使われ始めたのはいつ? 【著作権あれこれ】

著作権者 「著作権」という言葉がいつ頃から使われ始めたか、ご存じでしょうか。 著作権は、英語ではCopyright。これの意味は版権に相当します。日本語の著作権を英語にするとAuthor's rightのようになります。 版権といった場合は、出版する側の権利であっ…

海外作品の日本国内での著作権保護について 【著作権あれこれ】

シェイクスピア 著作権者が外国人であっても、その著作権は日本国内でも守られています。その根拠はベルヌ条約と万国著作権条約、それに最近発効したTRIPS協定。日本はいずれにも加盟していますので、これらの条約加盟国内では著作権が守られることになりま…

化育万物、謂之徳。 徳とは万物を育てるもの:菅子四篇 心術上 (8)

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第八回目です。 徳の説明です。 心術上第三十六(短語十) 原文 化育万物、謂之徳。 書き下し文 万物を化育する、これを徳という。 現代語訳 万物を養い育てるもの、これを徳という。 「菅子四篇」暖淡堂書…

智乎、智乎。投之海外、無自奪。 知識を求め続けることの虚しさ :菅子四篇 心術上 (7) 

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第七回目です。 今回は知識について。 誰でも知識を求めますが、その知識を求めるということに対して、干支の心術では次のように言います。 心術上第三十六(短語十) 原文 人皆欲智、而莫索其所以智乎。智…

道在天地之閒也、其大無外、其小無内。 道の在り方について、その大きさでの説明 :菅子四篇 心術上 (6)

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第六回目です。 道の在り方を、その大きさで説明している文章を紹介します。 その文章を参考にしながら、道について考えてみたいと思います。 心術上第三十六(短語十) 原文 道在天地之閒也、其大無外、其…

靜乃自得。 自らのあるべき位置を保つ :菅子四篇 心術上 (5)

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第五回目です。 心術上の冒頭部分の内容が、改めて説明されています。 ここではそれぞれの職分をきちんとわきまえている状況ができたうえで、君主が取るべき態度を述べています。 心術上第三十六(短語十) …

君子不休乎好。 好むものだけに頼らない :菅子四篇 心術上 (4) 

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第四回目です。 これまでは「道」について説明してきました。 今回は「道」とともに生きる「君子」についての文章です。 「君子」は、ときに「聖人」と呼ばれることもあります。 心術上第三十六(短語十) …

大道可安而不可説。 「大道」とは安んじるところである :菅子四篇 心術上 (3) 

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 心術上の第三回目です。 前回は「道」について書かれた部分を紹介しました。 今回の文章は、「道」をより詳しく説明しています。 心術上第三十六(短語十) 原文 大道可安而不可説。眞人之言、不義不顧。不出於口、…

道不遠、而難極也。 「道」とはどこにどのようにしてあるのか :菅子四篇 心術上 (2) 

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 再開後の第二回目です。 その管仲の名のもとに集められた文章をまとめたのが「管子」という書物。 「菅子四篇」はその「管子」の中の「心術上、心術下、白心、内業」の四つの篇のこと。 今回は心術の中で主要な位置…

菅子四篇の紹介を再開します :菅子四篇 心術上 (1) 

菅子四篇 心術 こんにちは、暖淡堂です。 少し間があいてしまいましたが、「菅子四篇」の紹介を再開したいと思います。 管仲は、中国春秋時代、当時の中国北東部にあった斉という国の宰相を務めた人物。 彼は国の制度を改め、経済を発展させ、その結果として…

臨済録 原文全文 活き活きとした禅の言葉の奔流

中国の唐の時代の禅宗のお坊さん臨済の言行を記録した「臨済録」。 その原文の全文を整理して、以下のサイトに置きました。 ネット上で全文を読みやすく公開しているところがなかったので、作ってみました。 (GoogleのBloggerにはpageという機能があります…

覇王の佐 ―宰相管仲― (3)

中国春秋時代の斉の国の宰相管仲は論語の中にも登場します。それも数回。孔子の時代には管仲という人物はまだ人々の記憶に残っていたようです。 孔子にとって、管仲は簡単には評価できない人物。業績は無視できませんが、孔子の教えていることとは必ずしもそ…

著作権法は、そもそも何のためにあるの? 【古典と著作権】

ブログやその他のSNSで情報発信する際に気をつけないといけない著作権法。 何だか面倒臭いルールのようにも感じられます。 しかし、著作権者の権利は国の法律で守られています。 国際的にも条約で取り決めがあるくらいにとても大切なものです。 その著作権法…

「人間失格(太宰治1948年)」と「暢気眼鏡(尾崎一雄1933年)」の著作権の保護期間はそれぞれいつ終わる? 【古典と著作権】

古典作品の著作権保護期間のおさらいです。 タイトルにある二作品の保護期間はそれぞれいつまででしょうか。 小説作品の著作権の発生は作品が創作された時点ですが、保護期間が終了する時点を決めるのは作者(著作権者)が亡くなった翌年の1月1日からの年数…

「フリー素材」の意味を理解していますか? 【古典と著作権】

ブログ記事を作成する際にお世話になるのが「フリー素材」。 文章ばかりではなく画像を入れると読みやすくなります。 でも、いつも自作の画像が用意できるとは限りません。 そこでお世話になるのか「フリー素材」を提供してくれるサイト。 暖淡堂のブログで…

古典作品の朗読は著作物? 琵琶法師が語る平家物語は? 【古典と著作権】

平家物語 平家物語は読み物であると同時に、琵琶法師の語るものでもあります。 読み物の平家物語は、作者(諸説あります)は亡くなって数百年経っています。 なので、平家物語自体に対する著作権者はいません。 一方で、現在でも琵琶法師として活躍されてい…

十八史略 太古 中国の国造り神話

中国の古典「十八史略」は太古から始まります。 人々はまだ原始的な生活をしていた頃のことです。 初めに王となったのが天皇(てんこう)氏。五行(木、火、土、金、水)の第一、木の徳を受けることで王となりました。 人々は純朴で、無理に従えるような努力…

「源氏物語」に自分の名前を作者名としてつけたらどうなるの? 【古典作品と著作権】

紫式部の源氏物語 「源氏物語」の作者は紫式部ですね。 なので、「源氏物語」の作者名として自分の名前を表示して出版するとどうなるか。 これは著作権のうちの著作者人格権「氏名表示権」とされている、著作者にのみ許されている権利に関係する問題です。 …

覇王の佐 ―宰相管仲― (2)

「韓非子」では、夏の湯王を補佐した伊尹、周の武王、文王の革命を支援した太公望呂尚、斉の桓公を覇者にした管仲らを「覇王の佐」と呼びました。 名臣と呼ばれる人たちは、国主に優れた資質がない場合でも彼らを支えて、在位期間中に手柄を立てたといわれる…

覇王の佐 ―宰相管仲― (1)

中国の春秋時代、斉の国の宰相として活躍した管仲の事績や言葉を見ていきたいと思います。 拙著「覇王の佐 ―宰相管仲―」より、まず「韓非子」に書かれた、古代の宰相を評価した文章を紹介します。 「韓非子」は韓非の言葉を書き残したものです。韓非は諸子百…

中国古代史の振り返り 国語斉語まで

中国古代の歴史を振り返ってきました。 これまでの記事をまとめます。 中国古代史のおさらい(1)夏と殷 中国古代史のおさらい(2)太公望登場 中国古代史のおさらい(3)殷帝国の落日 中国古代史のおさらい(4)周建国と崩壊の危機 国語 斉語 春秋時代…

国語巻第六 斉語(4)

斉の僖公の三人の公子の評価は次のようなものでした。 襄公となった公子諸兒は生まれが賤しい。公子糺は国民が母親を憎んでいる。公子小白は、母親が亡くなっていることを憐れんでいる。小白は小さな知恵はないが、ゆったりとした大きな思慮がある。 こう管…

国語巻第六 斉語(3)

襄公を力で倒した公孫無知が国主となりましたが、国内は安定しません。 やがて公孫無知は雍廩(ようりん)という人物に殺されてしまいます。雍廩は公孫無知に虐待されたことがあり、深い恨みを持っていたようです。 国君不在となり、公子の即位を願う人々が…

国語巻第六 斉語(2)

魯の桓公が亡くなった後、斉の襄公は文姜としばしば会っています。そのことを、魯、斉両国の重臣たちも止めることは出来なかったのでしょうか。 魯は桓公の後、荘公が立ちます。荘公は文姜の子です。荘公は母の振る舞いに口を出せなかったのかもしれません。…

古典翻訳物の著作権について

創作活動 古典作品そのものについての著作権について前回書きました。 現在の著作権法では、著作権の存続期間は70年。 それを越えた古典作品を そのまま書き写しても著作権侵害にはなりません。 古典作品を書き写したひとも、著作権を主張することもできませ…

錯簡(さくかん)のこと

紙が普及するまでは 文書は木簡や竹簡に書かれていました。 長くなると、複数の木簡や竹簡に分けて書いて それらを革などの紐で綴じ合わせていました。 その紐が古くなって切れてしまうと また綴じなおすのですが、その時に並べる順番を間違えることがありま…

国語巻第六 斉語(1)

「春秋左氏伝」を内伝と呼ぶとすると、「国語」は外伝にあたるということを以前書かせていただきました。 また、司馬遷の「史記」によれば、「春秋」の後に「国語」が書かれますが、このとき、左丘明は視力を失っていたようです。 左丘明は魯の国の人といわ…

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