安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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「さびしさに 宿を立ち出でて 眺むれば」 良暹法師 秋の夕暮れを多くの人が愛した

百人一首第70番目の歌の作者は良暹法師りょうぜんほうしです。

この人も僧侶で歌人です。

 

今回は良暹法師について紹介します。

 

良暹法師とは

生没年不詳。

生年1000年頃、没年1065年頃とする説があります。

天台宗の僧で、朱雀天皇後冷泉天皇の頃に歌人として活躍しました。

祇園別当にもなったとされています。

 

一時期、大原に隠棲したと伝えられています。

百人一首に選ばれた歌は、その頃に住んだ庵で経験した情景を詠んだものかもしれません。

 

前回紹介した歌も、秋を詠んだもの。

この時代の人たちは、秋の情景を愛していたのでしょうね。

 

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時代背景

扶桑略記」によれば、1052年に末法の世になったと信じられていました。

末法とは、釈迦入滅後2000年を経ると、その教えは衰え、仏法は滅び、闘争や悪事がはびこるようになるとの考え方。

藤原氏一族の専制により一部の特権階級の者達だけが栄える世の中になっていました。

そのような状況を末法の到来と考えるのは、自然な流れだったのかもしれません。

 

藤原氏との外戚関係のなかった後三条天皇は政治改革に着手。

その後、白河天皇以後、鳥羽天皇後白河天皇などの時代に、藤原氏の勢力は衰えていきます。

一方で力をつけたのが、中央では寺院。僧兵などによる武力化も起こりました。

 

地方では、源平の二勢力が力をつけています。

 

百人一首の歌

歌:さびしさに 宿を立ち出でて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮れ

歌の意味:寂しさに耐えきれず、庵の外に出て景色を眺めたら、どこもここも同じように寂しいところばかりだったのだ、この秋の夕暮れには

 

 

「さびしさに 宿を立ち出でて 眺むれば」 良暹法師

秋の夕暮れを多くの人が愛した

 

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

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