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六十四卦のうち坎卦を上に置くものを紹介します。
今回は「水風井」です。
卦の形は上卦が坎(水)、下卦が巽(風)。
巽は入るという動きも意味します。
水の下に入る。それで井戸の井。
先に紹介した六十四卦表をご参照ください。
易経にある水風井の卦辞は以下のように書かれています。
坎/巽
水風井
井。改邑不改井。无喪无得。往來井井。汔至。亦未繘井。嬴其瓶。凶。
邑を改めるも井を改めず。喪うなく得るなし。往來井井たり。汔(ほと)んど至らんとして、また未だ井に繘(つりいと)せず、その瓶を嬴(やぶ)る。凶。
昔は井戸を中心に村落が作られていました。
人が入れ替わっても井戸はそのまま使われていて、変わりません。
それで、失うこともなく、また新たに得るということもありません。
井戸には釣瓶を下ろして水を汲み上げます。
この釣瓶が水に届く前に引き上げたり、釣瓶を壊してしまったのでは水を汲み上げることができません。
そんなことにならないように気をつけなさい、という意味ですね。
なにか事をなそうとしているときは、最後まで気を緩めずに。
最新の注意を払いながら進めるのがよいでしょう。
この卦に対して、新井白蛾はどのようにいっているでしょうか。
水風井
「海人、魚を求む」の象
「病夫、市に行く」の意
この卦は、萬事改め変えることにはよくないことを意味し、
各々当たり前の職分を守り勤めて、
安易に新規のことに取り掛かることのないようにすべきである。
新しいことはどれも損することがあり、
益するものがない。
婚姻は半吉。
病は重い、また長引く。
妊娠お産、少し心配がある。
失せものは、近くにある。
他国などから帰ることは吉、
出て行くには凶。
思慮が働かず、頼りない心情になることがある、
しかし大きな災厄や口舌の害はない
易学小筌から
人の世は移り変わっても、井戸のように変わらないものもある。
それぞれ自分の職分を守って、安易に移り変わらないのがよい。
そんな時期だと言います。
新しい事を始めても得られるものはありません。
冷静に、慎重に。
水風井 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」
変わらないものを大事にしたいですね。
それを大切にする暮らしの中で、新しいものが見つかることもあるかもしれません。
またお立ち寄りください。
引き続き、どうぞご贔屓に。
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