こんにちは、暖淡堂です。
常盤は清盛を受け入れます。
そして三人の子らの命を助けます。
ここで、今若、乙若、牛若(義経)三人の生涯が語られます。
今若は、八歳になった春の頃からかんじょう寺(観音寺、醍醐寺か)で学問をさせ、十八の年に受戒し禅師の君と呼ばれるようになった。後に駿河の国、富士の裾野の阿野という山寺で仏法を盛んにしておられたが、そこでは悪禅師殿と称せられるようになっていた。
乙若は八条に住んでいたが、僧ではあっても企みのある恐ろしい人で、加茂、春日、稲荷、祇園の御祭があるごとに平家を狙い、最後は紀伊国(きのくに)にいた叔父新宮十郎行家が反乱を起こした時それに従い、東海道の墨俣川で討たれてしまった。
弟の牛若は、四歳までは母とともに暮らしていたが、世の中の子たちよりも心のあり様や振る舞いが優っていた。清盛はそのことを気がかりに思っていて、「敵の子を身近に置いていては、結局よくないことが起こるのではないか」と言った。それで、京よりも東、山科というところに源氏に代々仕えていたものが隠れ住んでいた家があったので、牛若はそこに置かれて七歳まで育てられていたのであった。
現代語訳:暖淡堂
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義経の兄弟それぞれに、波乱の人生があったようです。
義経記 巻第一 常盤都落(みやこおち)の事(五)
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