安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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【現代詩】「月 蝕」 なかったものの思い出のイメージ 現代詩の試み

月 蝕

 

 

月を喰う虫 

とても小さく 

古代の硬い殻に覆われた 

魚に似ている

でも 誰も知らない

それは いつも 過去

 

ぬるい夜の眠りに 浸った夜

ガラスに映る月を 

頭の殻と一体の尖った歯で 

がりがりとかじり

石英の きらきら光る 

大量の糞を残す

 

平面に映された月

でも 月

絵画の 写真の 網膜の

思い出の

 

なかったんだ

 

微かな物音に目を覚ますと 

丸い穴が開いていて

不安定な時間が

覗く

 

 

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【現代詩】「月 蝕」

「月 蝕」 なかったものの思い出のイメージ

現代詩の試み

 

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

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