この記事は移転しました。約2秒後に新記事へ移動します。移動しない場合はココをクリックしてください。
六十四卦のうち兌卦を上に置くものを順にみていきます。
今回は「沢天夬」。
快は「かい」と読みます。
卦の形は上卦が兌(沢)、下卦が乾(天)。
外側に柔らかな様子を見せて、内側には強さを秘める。
そんな形でしょうか。
先に紹介した六十四卦表をご参照ください。
易経にある沢天夬の卦辞は以下のようなものです。
沢天夬
夬。揚于王庭。孚號有厲。告自邑。不利卽戎。利有攸往。
夬は、王庭に揚ぐ。孚ありて號ぶも厲(あやう)きことあり。邑より告げるなり。戎に卽くに利あらず。往くところあるに利あり。
夬は押し切る形。
一番上の陰爻を下の5本の陽爻が押し切ろうとしています。
上にいる小人、徳の少ないものを、君子が追いだそうとしている。
そのときにも、まずしかるべきところ(庭:朝廷)で明らかにし、誠意(孚:まこと)をもって説明し、世の人々に呼びかけ(号)て小人を追い出すが、危ういこと(厲)も
ある。
自らがよって立つところ(邑:自領)から始めるべきで、武力(戎)を用いるべきではない。
このようにかまえてことに当たるのであれば失敗しないだろう。
この卦に対して、新井白蛾はどのようにいっているでしょうか。
沢天夬
「蛟龍天に登る」の象
「羝羊喜び触れる」の意
この卦は剛が強すぎることを意味し、
性急にしてことを仕損じることを慎むべし。
また大器決断の人柄であっても、
柔和にして堪忍することが難しい。
また人の好き嫌いが出る。
印書の類で苦労することあり、
慎重にすべし。
住所につき苦労することがある、
また心中苦しんで安らかに過ごせないという意味もある。
人との仲が絶えることがあるだろう。
願望には障害がある。
待ち人は来る。
病人には凶。
妊娠お産、
大抵は障りなし。
災難に遇うことがある、
しかし外から助けられるだろう。
人の頭となる意味もある。
旅行すると驚くことがあるだろう
易学小筌から
力が満ちてくるが、性急にことに当たることを戒めています。
苦労しますが、助けてくれる人が現れるかもしれません。
慎重にものごとをすすめるべきということでしょう。
沢天夬 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」
新品価格 |
新品価格 |
新品価格 |
兌卦を上卦とするものを、一つずつ説明していきます。
引き続き、どうぞご贔屓に。
にほんブログ村ランキングに参加しています