安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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【臨済録を読む】示衆(1)「師晚參示衆云」(師は晚參の時、衆に対して言った) 臨済の説法の根底にある態度について 原文と現代語訳

こんにちは、暖淡堂です。

 

今回から「臨済録」の示衆の部分を少しずつ紹介します。

示衆には晩参(夜に行われた説法)で、臨済と参加者との間で交わされた言葉が記録されています。

臨済の教えの全体像を把握するには、この部分の精読が欠かせません。

一方で、臨済自身は、先人の文字を大切なものとして読み込むことを「黒豆拾い」のような言い方で、切って捨てています。

さて、私たちはどうしたらいいのでしょう。

それもまた、私たちが取り組まなければいけない問いなのでしょうね。

 

一文を紹介します。

 

原文:師晚參示衆云

現代語訳:師は晚參の時、衆に対して言った

 

この部分の大意は、ほぼ言葉通りに理解していいかと思います。

ここで少し注意したいのが「示す」という言葉。

白川静氏の「常用字解」によれば、漢字の「示」は生贄の肉を祭卓の上に載せる動作の形。

「〒」が祭卓の上に肉を載せたところで、「ハ」の部分が両手のようです。

両手で肉を捧げ持っている様子ですね。

このように「示す」というのは、ただ見せるというだけではなく、「捧げる」という意味も持ちます。

 

この「示衆」の部分は、臨済が、集まった修行僧たちに教えを説くというだけではなく、自らの禅の在り方を「捧げる」という意味も込められているのではないでしょうか。

そういう理解の仕方で読み進めることで、臨済の教えがより理解されるように思います。

 

この部分の原文と現代語訳は、以下のリンク先の記事をご参照ください。

 

sanboku.blogspot.com

 

 

sanboku.blogspot.com

 

臨済録を読む】示衆(1)「師晚參示衆云」(師は晚參の時、衆に対して言った) 

臨済の説法の根底にある態度について 

原文と現代語訳

 

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