安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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廊下に置かれたままの花束 豊沼-砂川(十五)

豊沼、砂川、昭和

 

教室に飾る花を、同級生の何人かが時々持って行っていた。それを僕も家族に話した。それで、祖母が学校に持って行けと、家の畑から花を切って、束ねて僕に持たせた。その日、花を切っているのを待っていたため、学校に着くのが遅くなった。

 

教室は静かで、先生の話し声だけが聞こえていた。遅刻したのだ。僕は、普段あまり持つことのない花束を持って教室に入っていくのがとても恥ずかしかった。僕は困ってしまい、廊下の、中庭に面したところの窓枠にその花束を置いた。それから静かに教室に入った。遅刻したが叱られなかった。

 

その後、花束を見つけた先生は、すぐに僕が持ってきたものだと気づいたらしかった。が、先生に尋ねられても、なぜか僕が持ってきたのではないと言い張ってしまった。

 

僕はそれから二度と花を持っていくことはなかった。

 

 

遅刻をして目立つ上に、手に花束を持っているという状況が、耐えられなかったのだと思います。

まあ、自意識過剰なのでしょうね。

いつまでも忘れられない出来事です。

 

廊下に置かれたままの花束 豊沼-砂川(十五)

 

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

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dantandho

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