中学入学から少しして、僕はテニス部に入った。一年先輩の部員に廊下で勧誘されたのだ。練習はきつくないというので入部することにした。嫌だったらやめようと思っていた。
練習は確かにきつくなかった。そして、テニスが上手になることも、強くなることもなかった。よその学校との練習試合や中体連のトーナメントに参加しても、僕は勝ったことがほとんどなかった。
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テニスといっても、軟式テニスでした。
フワフワのボールで、空気が抜けたり、寒くなったりすると縮んだりしていました。
ラケットのフレームに当たると「魔球」になるので、それをわざとやって遊んだりしていましたね。
顧問の先生は、練習を見に来ることはほとんどなかったので、ほぼ遊びの時間でした。
テニスコートの外の空き地で、ラケットとボールを使ってゴルフをして遊んでいた時に、友人のラケットのフレームが裂けてしまったことがあります。
その友人は、結構複雑な表情をして、泣くのを我慢していました。
親に説明する場面を想像して、それで泣いたのかもしれません。
彼のお父さんは、地域でも有名なソフトテニスの名手でした。
中学校での部活のこと 豊沼-砂川(二十五)
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