砂川は、僕が生まれてからは、人口が減り続けた。祭りの規模が次第に小さくなった。工場に勤める人たちが家族とともに住んでいた社宅団地も、空き家が増えていった。
商店街も寂しくなっていった。中央市場と呼んでいた長屋のような商店街も閉まっている店舗が増えていった。
炭鉱と、石炭を利用する産業の衰退の波は、多くの人々を連れ去った。
僕は、それはそれほど悪いものでもないと思っている。いっそ騒がしいものを一切持ち込まず、育てず、静かに、大人の街になっていけばいいのではないか。
高齢化が進んでいるのは確かだろう。であれば心配りのされた医療システムがあるべきだろう。
人の静かな生き方を実践する人たちの住むような、そんな街にならないだろうか。
*
高校を卒業して大学に進学してからは、ずっと砂川以外のところに住んでいます。
それは現在も同じ。
おそらく、定年後、老後も、砂川に戻る可能性はとても低いです。
それでも、ずっと砂川のことを思っているのでしょうね。
それが郷里ですよね。
このお話はもう少し続きます。
砂川を離れる、少し前
豊沼-砂川(三十七)
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