その中で、30代後半を「中年」、50代を「老年」と書かれているのを読んで、少し前まではこんな感じだったのだなということを改めて思いました。
確かに自分が子供の頃は30代の叔父たちは皆中年に見えていて、50代の親戚はおじいさん、おばあさんでした。
で、自分はもう少しで還暦。
「老い」を意識せざるを得ない年齢になっています。
曽野綾子さんの本、「老いの才覚」というタイトル、うまい、と思いました。
手にとって読んでみたのですが、どのページに書かれていることも面白く、一気に読んでしまいました。
この本で特に共感したのは以下になります。
くれない指数
「くれない指数」
面白い表現だと思います。この意味は、「〜してくれない」と言う頻度。
家族が「〜してくれない」、友人が「〜してくれない」、親戚が「〜してくれない」、などと不満を言うようになるということ。
もしかしたら、国や自治体が「〜してくれない」と言い出すこともそうかもしれません。
この「〜してくれない」が口から出てくることが増えると「くれない指数」はどんどん上がっていきます。
これが老化度の一つの指数だと曽野さんは言います。
自立
「自立を可能にするのは、自律の精神」
自立は経済上および肉体上の自立ですね。その自立を可能にするのが自律の精神。
なによりも自分の健康を保たないといけません。
で、健康を保つための鍵は二つ。
食べすぎない、夜遊びしない。
飲みすぎない、も加えていいかもしれませんね。
年を取ると、時間が自由になるので、ついつい食べ過ぎ、飲み過ぎ、夜更かしなどをしてしまうのでしょうか。
それを制限していくためにも、自律の精神は大切ですね。
いつまでも健康でいたいものです。
心の帳尻合わせ
ある程度の年齢になると、いつ死んでしまうかわかりません。
もっとも、自分がいつ死ぬのか、あらかじめわかっている人はほとんどいないかと。
それで、老後は、悔いのない一生を終えるために、その日その日で「心の帳尻合わせ」をしたいものです。
記憶の中にある、これまで経験したいいこと、楽しかったこと、幸せに感じたことなどを思い出しながら、一日一日を終える。
「もういつ死んでもいい」と感じながら眠りにつく。
そんなことが習慣になれば、自分の身に何かが起こったとしても、それほど慌てずに受け入れられる。
そんなものかもしれません。
曽野綾子 「老いの才覚」 心の帳尻合わせ
老いていくのも覚悟が必要。
そう書かれています。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
