結局、最後は夫婦だけで暮らすことになります。
子育てのために生活環境を選んだり、子供のための部屋を作ったり。
でも、結局は子供は家を出て行くもの。
後には子供が老いていったガラクタと、空き部屋と老夫婦だけが残される。
そんな状態では、家のメンテナンスにも支障をきたします。
また、いつも灯のつかない部屋があることが外からわかることで、防犯上の問題も生じることがあります。
だから、家は夫婦のために建てる。
天野さんはこの本でそう勧めています。
この本を読んで学んだのは以下の点です。
夫婦の家を建てる
家とは、もともとは寝戸(いへ)であったといいます。夫婦が寝るために建てられるもの。このための家づくりという意識の復権が大切です。夫婦の寝室づくりも大切。それは必ずしも一緒に寝る部屋ということではなく、老後はどのように睡眠をとるのか、そのスタイルもきちんと話し合って決めるべきです。同じ部屋で寝る場合、別々の部屋で寝る場合、それぞれに合わせた家づくりが必要になります。
天野さんはいいます。年を取ると、寝ている間に急に具合が悪くなり、パートナーに助けてもらわなければいけなくなることがある。だから、なにかがあったときに、お互いに気づけるくらいの位置で寝ているべき。
我が家も、これから次第に年をとっていきます。いつまでも健康でいられるとはかぎりません。この考え方はとても参考になりました。
夫婦で建てる
家は夫婦で建てるべきもの。そうではあっても、仕事で御主人が忙しい場合は、設計なども奥さんにまかせてしまいがち。そうなると、契約や施工などでトラブルの原因になってしまうこともあります。また、奥さんが中心になってしまうと、奥さんのための家になることも。それでは、定年後家で過ごす時間が増えたとしても、ご主人の居場所が見つからない可能性もあります。
夫婦で家づくりについて相談すると、それまで気づかなかったお互いの考え方の違いが表面化してきます。そこで、設計士の人を交えて、十分に意見を出し合うこと。それで、結局はお互いの考えを反映した家が出来上がります。
どんなに忙しくても、夫婦そろって家づくりをすること。それが大切なようです。
開放的な家は問題が多い
窓の多い、開放的な家を建てたがる人が多いようです。陽の光が射しこんで、気持ちの良いものです。ただ、窓が多いということは、外から家の中が見えているといこと。立地次第では、他人の目をいつも気にしていないといけません。
天野さんは、家の外側に窓を作るのではなく、中庭を作ることを進められています。明り取り用の小窓も上手く使うと、開放感があり、明るく、また風通しのよい家になるとのこと。
大きな窓を作っても、結局一日中カーテンを引いていないといけないのでは、もったいないですよね。
天野彰 「夫婦の家」 子育てのための家でなく
ずっと転勤族を続けてきたのですが、そろそろ真剣に終の棲家を考えないといけなくなっています。
どこに住むのかという問題、そこで戸建てにするかマンションにするかという問題。
まだまだ考えないといけないことがたくさんありますね。
またどうぞお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
