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六十四卦を順番に紹介しています。
今回は「山風蠱」です。
蠱の字は、皿の上に盛り付けた食べ物が腐って、虫がわいている様子をあらわしたものです。
ここからどのような意味を読み取ればいいのでしょうか。
先に紹介した六十四卦表をご参照ください。
易経にある山風蠱の卦辞は以下のように書かれています。
艮/巽
山風蠱
蠱。元亨。利渉大川。先甲三日。後甲三日。
蠱は、元いに亨る。大川を渉るに利あり。甲に先だつこと三日。甲に後れること三日。
蠱は皿に盛った食べ物が腐って、そこに虫がわいている状態。
盛り付けた食べ物が、食べられるべき時を過ぎて腐っている。
物事も、一番盛りの時を過ぎて、崩壊しているような状況です。
このような時は、新しい何かを起こすには最適なタイミング。
新しい仕組みなどを実現するためには、元の硬直した状態を一度壊さないといけません。
このような時に試されることは、うまくいきます。元いに亨る。
それも大川を渉るような大きなことほど成功します。
甲は十干(甲乙丙丁戊己庚申(辛)壬癸)の一番始め。
甲の三日前は申(辛)。
辛は新に通じます。
気持ちを新たにするということでしょうか。
甲の三日後は丁。
丁寧に行うということ。
崩壊の後に新たなことを始めるとうまくいき、大きなことも成し遂げられますが、気持ちを新たにして取り組み、丁寧に進めないといけない。
そんな意味のようです。
この卦に対して、新井白蛾はどのようにいっているでしょうか。
山風蠱
「門内に賊あり」の象
「石の上に蓮を植える」の意
この卦は山の中に風を含み、
噴き出して壊れるという意味で、
諸事に難義迷惑することがある、
慎重にするべし。
願望は叶い難い、
萬事心のままにならず。
親子の中に苦労があるだろう、
また病難もある、
気をつけよ。
争いごとは避けよ。
病は重くなる、
大凶。
婚姻、妊娠、お産等の諸事凶。
普段親しくしている人が遠ざかるだろう。
住居を失うほどのことがあるだろう
易学小筌から
山の中に風が起こる形の卦です。
そこから物事の崩壊を見ています。
新井白蛾の卦辞は、その崩壊の中で人々が持つべき心を説いています。
物事が崩壊したときは、用心せよ、慎重に行動せよ。
そう言っています。
「大凶」の言葉がありますね。
ただ、そのような状況でも、慎重に振る舞うことで乗り切ることができます。
世の中の秩序が崩壊している時は、あくまでもご用心を。
山風蠱 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」
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皿の上に虫がわく、で思い出したことがあります。
片付けないと。
またお立ち寄りください。
引き続き、どうぞご贔屓に。
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