16番目の歌の作者在原行平の弟です。
兄弟の歌が並んでいるのですね。
今回は在原業平について紹介します。
在原業平とは
「伊勢物語」で描かれているように色好みであり、また和歌に長けた才人でもありました。
在原業平の恋愛相手で特に注目されるのが二条后。
二条后とは藤原高子のことです。
藤原高子は当時の権勢の中心にいた藤原北家に連なる一人。
摂政となった藤原基経の同母妹です。
在原業平とこの藤原高子は恋に落ち、駆け落ちするのですが、途中で兄藤原基経らが出した追手によって連れ戻されたようです。
この出来事。
「伊勢物語」では、駆け落ちの途中で鬼に食べられて死んでしまう、と書かれています。
ドラマチックな展開ですね。
相手が権勢の中心にいる女性でも構わずに恋愛の対象とする。
そしてその女性の手をとって駆け落ちする。
藤原北家に対する反抗の心が見え隠れします。
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時代背景
陽成院は少し前に紹介しました。
陽成院は若くして退位させられ、60年以上院としての生活を送った人でした。
ここで見えるのは、やはり藤原北家の力。
皇位継承に強い影響力を及ぼし、権勢の基盤を固めていった時代です。
百人一首の歌
歌:ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くぐるとは
歌の意味:神々の時代のこととしても聞いたことがない。このように竜田川の川面が紅葉で紅に染められてしまうとは。
在原業平 才人の振る舞いに潜む反骨心
「伊勢物語」に昔男として登場する主人公と考えられています。
「伊勢物語」からも読み取れることがたくさんありそうですね。
引き続きどうぞご贔屓に。
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