「『あ』の作家」は中断して、読んでみたかった本を図書館で見つけたので先に読んでみました。この本は勉強になると、他の方が薦めていたので探してみたら、すぐに見つかりました。で、とても勉強になりました。カタい本かなと思っていたのですが、ところどころ笑えて、楽しく読み進められました。
読後、印象に残っていたのは以下の3点です。
・ひとことでいえるか
・出羽キツネ文
・パソコンは仕事開始機械
・ひとことでいえるか
文章で伝えようとするメッセージが明確な場合、ひとことでいうことができます。それができないときは、メッセージがまだ明確になっていません。このメッセージが明確に得られるにはどうするか。それは「考え抜く」しかないようです。
・出羽キツネ文
権威ある文献をサポートに使うことは、自分が書いた文章にも権威の匂いをまとわせるために有効な手段です。虎の威を借りるキツネで「キツネ文」とネーミングされています。キツネ文にも生息地による違いがあり、文献を引用する際に「~では」の形をとる場合、「出羽(では)キツネ文」と呼ばれるそうです。
・パソコンは仕事開始機械
手書きで原稿を書いていたときは、修正がしにくかったので、書き始めたらできるだけ修正しないで済むようにしていました。構成を練り上げてからでないと書き始められませんでした。パソコンで執筆する場合は違います。まず書き始め、途中で振り返って、文章の順番を入れ替えたり、途中に文章を追加したり、それでも上手くない場合は、捨てることもできます。作業はどこからでも始められ、どこでも中断できます。手書きのときとくらべ、書いたものの修正がとても簡単なので、まず書いてみて、それから考えるということもできます。
パソコンを使うことで大きく変わったのは、まず書いてみるということができるようになったこと。つまり、書き始めるときのバリアが格段に低くなったことです。
「超」文章法 伝えたいことをどう書くか 野口悠紀雄
