速度差
〝私〟は
希薄な流体の速度差が生み出す
濃淡の、層状の、互いに混じり合わない
白い空間に置き去りにされる
柔らかな身体と、硬い嘴をもつ
雛の群の中に放り出されたように
〝私〟の身体は
心地よさと痛みとを同時に感じる
それは不意に熱く、不意に冷たく
〝私〟を眠らせない
ああ、幾本もの白い指よ
〝私〟は〝ここ〟でいい
もう行ってくれ…
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僕の書棚には、自費出版されたものから古典のものまで、詩集がたくさんあります。
自分で買ったものも多いのですが、自費出版された方から献本していただいたものも結構あります。
「詩と思想研究会」(2003年頃を中心に参加していました)で出会った方々からいただいたものが10冊ほど。
「詩と思想」誌での書評欄の担当をしていた時(2004年頃)に送っていただいたものが20冊ほど。
自分で買った詩集(岩成達也さんや吉増剛造さん、粕谷栄市さんの作品集など)が10冊くらい。
ミショーその他の翻訳物が数冊。
どの詩(詩集)からも「詩人として生きる」確かな息遣いが聞こえてきますね。
詩を書かなくても、詩人として生きることはできます。
詩に関心のある方、まずは詩人として生きてみることを試されてはいかがでしょうか。
詩人としての第一歩はとても簡単です。
立ち止まって、空を見上げて、ああ、と心のなかでつぶやくだけ。
僕はそこから始めました。
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