こんにちは、暖淡堂です。
中国の古典「管子四篇」の「心術」を紹介しています。はるか昔の人が書いた文章を読みながら、時代を超えて語りかける声に耳を澄ましてみましょう。
心處其道、九竅循理。
この漢字八文字を少しずつ読んでみたいと思います。
- 心處其道
- 九竅循理
- 道と理
心處其道
處は処の旧字体で「いる、とどまる」、また其は「それ、その」という意味です。
読み下し文は「心がその道におれば」。
「その道」は「それ本来の道」。
心が本来あるべき道にいれば、という読み方になります。
九竅循理
「九竅」は九つの穴、身体にある感覚器官のことでした。
循は「守り行う、したがう」という意味です。
読み下し文は「九竅は理にしたがう」。
前の文と合わせると「心がそれ本来の道におれば、身体の感覚器官は理にしたがう」という意味になります。
道と理
この短い文章の中に、キーになる文字が二つ。
「道」と「理」があります。
この理解はごく簡単にいえば「そのままのこの世全部」のようになるかと。
無駄なことをあえてしない、ことさらなことをわざわざしない。
そのままその通りにあるもの。
「理」はことがらのすじみち、ものごとの道理、法則のことです。
なので、今回の文章は、心が本来のあるがままの在り方をしていれば、身体の器官はきちんと道理にしたがった働き方をするものだ、という意味になります。
原文:心處其道、九竅循理。
読み下し文:心がその道におれば、九竅は理にしたがう。
意味:心が本来あるがままの在り方をしていれば、身体の器官はきちんと道理にしたがって働くのだ。
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