こんにちは、暖淡堂です。
自宅の書棚の蔵書の埃落としと虫干しをかねて、時々手に取って開いています。
今日、書棚から引っ張り出したのが
「本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧 双六道中ふりだし」
京極夏彦さんの作品です。
2003年11月30日に第一刷発行となっています。
購入時期から考えて、タイに持って行ったと思われます。
風土の違いで洗われた感じですね。
赤色の脱色、全体の黄ばみ感など、我が家の蔵書らしい風貌になっています。
ざっと開いてみて、中頃から少し引用してみます。
袖引き小僧、罠など気にせず一直線に走ります。物理的な影響力を持ちませんから罠にかかることもないのでございますな。一方、豆腐小僧はと申しますと、よたよたと罠を避けて続きます。(「本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧 双六道中ふりだし」講談社、p403)
妖怪が山のように出てくるのですが、主人公である豆腐小僧はあくまでも間抜け。
実態よりもお約束ごとに囚われているのです。
もしかしたら、僕たち自身を戯画的に描くと、こんな感じかもしれないですけどね。
この本、ページをめくった感じがとてもよいです。
紙質のせいかと思います。
形は他の本とかなり違うので、他の「京極本」とは別の場所に置かれてしまうことも多いです。
さて埃を落としたあとは、どこに置こうかな。
過ごしやすい時期になったら、書棚の掃除をする約束を妻としてます。
そろそろかな。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。