安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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遺恨 鬼役(四)坂岡 真 志乃の活躍

元鬼役磯貝新兵衛の息子が殿中で成敗された。上役の塚越弥十郎とその取り巻き達に陰湿ないじめを受け、その挙句に切り殺されたのだ。息子の妻も塚越弥十郎に凌辱されていた。

 

元鬼役は矢背蔵人介の養母志乃に仇討の相談をするが、蔵人介は乗り気にはなれない。子の仇を親が討つのは逆縁であり、幕府の認可は下りないのだ。煮え切らない蔵人介を志乃は突き放す。志乃自身が仇討の助太刀をする。

 

志乃の策略により、蔵人介の妻幸恵は、家斉の嫡子家慶の鷹狩りで行われる弓比べに女ながら出場し、塚越弥十郎に屈辱を味わわせる。

 

しかし、幸恵はその後、暴漢に襲われ刀傷を追う。怒った志乃は報復に打って出る。志乃は薙刀の名人。塚越弥十郎の取り巻き達を道場での尋常の試合により破る。さらなる屈辱に怒り猛った塚越弥十郎は矢背蔵人介の屋敷に大量の矢を射込む。

 

矢背蔵人介は塚越弥十郎を討つことを決意する。しかし用心深い塚越弥十郎は隙をみせない。公人朝夕人(くにんちょうじゃくにん)の土田伝右衛門の手引きで、衆人環視の状況下での暗殺を試みる。

 

 

矢背蔵人介の養母志乃がどんどん強くなってきます。妻の幸恵も弓の名手。それに、志乃と幸恵の会話のシーンでは笑いどころもあり。

シリーズ物は、たくさん書かれる中には、無理な設定や苦しい展開のものも出てくるものですが、本作はここまでどれも面白く読み続けられます。

 

時差通勤で少しだけ空いた感じのする電車の中で、あるいは在宅勤務の息抜きに、いかがでしょうか。

 

 

 

遺恨 鬼役(四)坂岡 真 志乃の活躍

 

志乃のキャラクターにも注目です。

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

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