こんにちは、暖淡堂です。
「巷説百物語」シリーズを再読していて、書棚の前に立つたびに、僕を呼び続けていた一連の本があります。
それは「京極堂」のシリーズ。
「姑獲鳥の夏」から始まるこの「京極堂」のシリーズは、いくつかのスピンアウトの作品群を含めて、かなりのボリュームで僕の書棚を埋めています。
で、ついに手に取ってしまいました。
自宅にあるのは下の写真にあるもの。
分厚い本で、本自体が自立します。
机の上に縦に立てて手を離してもそのまま立っています。
震度3くらいでは倒れません。
そのくらい分厚い本ですね。
で、冒頭でいきなり驚くような光景が描かれます。
それは、「箱にピッタリと詰め込まれた少女」。
そしてその箱とともに旅をする男性。
もうこれ以上書けません。
ご関心のある方は、どうぞ京極さんの本を手に取ってみてください。
夏の読書に最適の一冊です。
結末で、最大級のカタルシスを味わえます。
冒頭の文章を読みながら、僕は江戸川乱歩のある作品のことを思い出していました。
その作品についてはまたあらためて。
この本を手に取ってもらいたい理由のもう一つは、宗教と科学に関する考え方が整理できること。
京極堂による憑き物落としで、僕たちの宗教や科学に対する誤解や思い込みが正されていきます。
いかがわしさのある新興宗教などに対し、無防備であることは生活を送る上での大きなリスク。
この本を読むことで、一定程度の基礎知識が身に付きます。
そして、どのような心構えで身を守っていくのか、そのヒントが得られます。
書棚を何度か大々的に整理しているのですが、京極夏彦さんの本は毎回トップで生き残り側に選ばれています。
おそらく一生読み続けるのではないでしょうか。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。