こんにちは、暖淡堂です。
もう20年ぶりくらいに京極夏彦さんの本にハマっています。
再度熱中し始めたきっかけが、「巷説百物語」。
僕のもっているのは以下の本ですね。
この本は初版が平成11年(1999年)。
今から24年前です。
この頃は、僕個人の第一次京極夏彦ブームで、本が書店に並ぶのとほぼ同時に買っていたと思います。
で、今回読み直して驚いたのは、内容をほぼ忘れていたこと。
まったくフレッシュな気分で読めました。
年を取るのも悪いことではないですね。
自宅の書棚が宝物箱のようです。
それはそれとして。
最初に読んだ時にそれほど強い印象を抱かなかった山岡百介が、巷説百物語、続巷説百物語、後巷説百物語と続く一連の作品の主人公といってもいいくらいに重要な役で登場していたことに改めて気づきました。
考物(子供向けのなぞなぞ本のようなもの)の作者山岡百介は、越後の山中の、暗い小屋の中で、たまたま行き合わせた人たちと一緒に雨宿りをしています。
諸国の怪異譚を聞き集めている旅の途中でした。
そこに、雨の中、山道を歩いていてずぶ濡れになった僧が入ってきて、囲炉裏を囲むように座っている人々の間に加わります。
降り続く雨の音が満ちる薄暗い山小屋の中。
やがて、百物語がはじめられます。
このように「巷説百物語」が始められます。
小股潜りの又市、山猫廻しのおぎんの二人も登場します。
これを書きながら、また読み始めてしまいそうなほど、惹きつけられる、素晴らしい作品です。
夏に読む一冊としてオススメです。
書棚を何度か大々的に整理しているのですが、京極夏彦さんの本は毎回トップで生き残り側に選ばれています。
おそらく一生読み続けるのではないでしょうか。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。