こんにちは、暖淡堂です。
東京新聞に以下の記事がありました。
この映画を撮影した「中川順夫(のりお)」さんの監督としての活動時期は1950年〜1960年頃。
この映画もその頃に撮影されたものかと思われます。
フィルムは現存しており、渋谷区の白根記念渋谷区郷土博物館に保管されているようです。
なので、上映して多くの人に観てもらいたい。
が、ここで著作権への懸念があり、待ったをかけている状態のようです。
映画の著作物の場合、保護期間は公表後70年。
創作後70年以内に公表されなかった場合は創作後70年。
なお、保護期間は平成15年(2003年)の著作権法改正(平成16年施行)で50年から70年に延長されています。
それ以前に創作後50年を経過していたら、著作権保護期間は終わっていますね。
もしこの映画が1953年以前に創作されたものであれば、著作権への配慮は特にはいりません。
それ以降に創作されたものであれば、確かに微妙ではあります。
で、白根記念渋谷区郷土博物館の方々は中川監督の遺族の方と連絡を取りたいようですが、それもうまくいっていないようです。
こんな時、文化庁長官に裁定を請求すれば、映画を上映することができます。
決められた申請書を提出し、決められた担保金(著作物使用料相当)を供託することで、著作物を利用できます。
この裁定という手続きは、映画に限らず、一般に著作者、著作権者が不明な著作物に関して申請することが可能です。
その他、文化庁のHPには裁定制度の説明があります。
ご関心のある方は一度ご確認ください。
文化庁長官の裁定で、少しは話が進められるのでは…
幻のハチ公映画が上映できない件
この件も、遺族の方が公開を望まない場合は、慎重な話し合いが必要になりますね。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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