異和/虜囚の目
…侵入するものよ…
…食らいつく貪欲な意味達よ…
無数の薄層は匂い豊かに濡れ砂を吐きながら崩れる
緩く波打つ白い肌の表面に凝るかに感じる鉛の短針
微かな接触に不確定の波動は遅延し虫達の群が崩れ
メニスカスに意識を集め音もなく重なりながらずれ
(…揺れる襞となりその強度の…
(…滑らかな面に折り重なり…
//侵入する虫達、層を永遠に分かち、その層間に砂を撒く、異和、「底」に棲み
打ち寄せる冷たい枯れた草原が
立方体の「ここ/個々」を満たす前に
…息苦しく…
…不意に身をよじる…
…寒気に泡立つ血の駅を走り抜けた…
…「底」の声達…
//読むな、囚われの目達よ//
//その弱い肌をなぞるな//
//「私」達は、「底」に投げ返される//
//…縁の溶けた札束などではない…//
…肌を…
…その供義のような悲しみで突き刺すな…
…穢す目よ…
…この煮えた油を…
…、、その、目に注ぎ… 、…
…目よ、もう振り返るな、 、 …
…もう、いいだろう…
…侵入するものよ…
*
私たちはそれぞれに
とても危うい揺れる壁で仕切られた
立方体の中を満たす
ゼリー状のなにかでしかない
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【現代詩】「異和/虜囚の目」
ここ、をいつも満たしにくる「私」のイメージ
現代詩の試み
いつも同じ「私」から逃れることは可能でしょうか。
ここ、で跳ね続けながら、別のものの階層に滑り落ちてしまうことはないのでしょうか。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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