実家は田んぼの中に建っていた。20メートルほど離れたところに隣の家があった。が、さらに隣の家までは100メートル近く離れていて、その隣になると、数100メートル先にあった。
家の前の道に沿って細い水路があり、きれいな水が流れていた。夏の夜には、その水路のまわりで蛍が飛び交った。雑木林もたくさんあって、野鳥の鳴き声が聞こえていた。夏の朝、畦道でカッコウの声を聞いた。
きれいな水の流れる水路も、野鳥の集まる雑木林も、今はもう残っていない。
*
子供の頃、夏の朝はカッコウの鳴き声がよく聞こえていました。砂川の東側は夕張山地に連なる山がありましたし、家の近くには雑木林がたくさん残っていました。
カッコー、カッコーと鳴くのは雄。雌はピッ、ピッと短く鳴くそうです。
アイヌの人たちはカッコウのことをカッコン・カムイと呼んでいます。初夏にカッコウが鳴き始めると、マスの遡上が始まっていることを知らせているのだと考えていたようです。生活に密着した鳥だったようですね。
ちなみに札幌市の鳥はカッコウです。
参考文献
北海道大百科事典、昭和56年(1981)8月、北海道新聞社。
カッコウの鳴き声で目覚めた夏 豊沼-砂川(五)
子供の頃、夏の朝が大好きでした。
田んぼの畦道を歩きながら、朝の匂いを嗅いで、一日、どんな楽しいことがあるのかを期待していました。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。

にほんブログ村
