子供の頃は、雪が少しでも積もるとウキウキした。
寒くなろうが、移動の苦労が増えようがお構いなしだ。
身づくろいをして、外に飛び出す。
少し遅れて、妹もついてくる。
雪が吹き溜まっているようなところを見つけると、たまらなく嬉しくなる。
勢いをつけて、そこに顔から飛び込んだりする。
立ち上がり、まだ誰も踏み込んでいないところに、背中から倒れ込む。
顔に降りかかる雪の冷たさを感じる。
目を開くと、舞落ちてくる雪と、灰色で妙に明るい雲が見える。
毛糸の帽子と手袋は、雪が融けて固まった小さな氷がたくさんついている。
夕方になり、周囲は青い闇が広がる。
しかし、雪はいつまでも白かった。
親に呼ばれて、家の中に戻る。
石炭ストーブが放つ熱で、一気に汗をかく。
雪の中で遊んでいたときに、もう汗をかいていたのかもしれない。
背中に入れていたタオルを引き抜く。
それがとても心地よい。
祖母が夕飯の下ごしらえをしている。
祖父はテレビの前で、少し早い晩酌をしている。
ご飯を炊く匂いが台所に満ちている。
おかずは、ホッケの開きか、ニシンの糠漬けか。
パートから母が帰り、すぐに父が会社から戻ってくる。
いつもの晩ごはんが始まる。
*☺☺☺☺☺*
砂川 空知平野の北端 冬の雪
子供はこんなふうに遊んでいた
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