駅 は …
駅は
日々たくさんの人を飲み込み
吐き出している
巨大な循環器の出入り口だ
人々は
手にした重い鞄に詰め込んだ
豊富な栄養を
時には致命的な毒素を
線路に沿って持ち運ぶ
血球のようだ
若く
力に満ちた人々が集まる駅は
騒々しく
栄養が溢れ
いつも混み合っている
そして
そこここで
循環器障害を起こしている
しかし
そんな駅でも
経験を積んだ人々は
けっして走らず
人を押しのけることもせず
自分のお気に入りの場所で静かに待ち
頃合をはかって
自分だけの行き先にむかって
静かに
旅立つのだ
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現代の詩に触れることができます。
一作でも読み切ることができたら、その後、書いたものが詩になっているかもしれません。
以下は暖淡堂の詩集です。
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