こんにちは、暖淡堂です。
今年は極個人的な「京極祭」開催中です。
自宅の書棚にある京極夏彦さんの本を読み続けています。
で、今回読み終わったのが以下の本。
「絡新婦の理」です。
この記事を書いていて、「じょろうぐものことわり」とキーで打って変換すると、一回で「絡新婦の理」となったことに驚きながら、書き続けています。
余談ですが。
「鉄鼠の檻」と同様に、この本の基本データを記録してみます。
- 本文ページ数:829 (本文最終ページに印刷されているページ数)
- サイズ:174mm x 107mm x 47mm (コクヨ物差し)
- 本体重さ:633g (キッチンにあった秤)
「鉄鼠の檻」とほぼ同様の重量感です。
文庫本は持っていないのですが、おそらく同じような感じかもしれません。
物語は中禅寺秋彦と、一人の女性との会話から始まります。
この会話は断続的に物語の中に挿入され、そして最後はまたこの二人の会話で終わります。
この女性が、物語の中での中心人物となります。
この作品の中では、京極堂による憑き物落としも、一連の事件を止めることはできません。
京極堂(中禅寺秋彦)ら主要人物は誰もが物語の中に捕らわれてしまい、事件の中で役割を振られた登場人物になってしまっています。
それが絡新婦の仕掛け。
京極堂もまた、一連の事件の最後に至って、その中心にいた人物と言葉を交わすことになります。
今年の長かった暑い夏の終わりに、じっくりと読みました。
この本の発行が1996年11月。
購入後にすぐに読んだはずで、今回は大体27年ぶりの再読。
まったく新しい作品を手にしたような気持ちで読み進められました。
我が家の書棚にはこのような「新しい作品」がたくさんあります。
今後も、どんどん「新しく」なっていくことはほぼ確実です。
これからも「京極祭」は続けられそうです。
読む者もまた系内に捕らわれる 今の自分はすでにこの物語と無関係にはなり得ない 「絡新婦の理」 京極夏彦
「鵼の碑」を買いましたが、それは置いておいて、「塗仏の宴 宴の支度」を読み始めました。
まだまだ、京極祭、じっくりと読み進められそうです。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。