歴史の教科書によれば、印刷はまず中国での木版印刷から始まったとのこと。この技術を西洋の宣教師たちがヨーロッパに持ち帰って聖書の普及に用いられたようです。その後、ヨーロッパで活版印刷の技術が開発されて、印刷物が急速に普及するようになります。
書物が印刷で製作でき、それが売れるようになると、多くの人が自分でも書物を作り売りたくなるもの。それで、すでにある書物のコピーが大量に出回ったようです。いわゆるフリーライドですね。コピーであれば、原稿の作成や確認などの手間がかからず、コピーを売る方が儲かります。これは現代でも同じです。
で、当時、書物を作っていた人たちはコピーの出現に困りました。そこで、王や役人にコピーをなんとかして取り締まってもらいたいとお願いしました。王や役人の側としては、出版の前に内容を確認してそれを許可するという形は、国の維持のためにも好ましいので、その願いを聞き入れることにしました。それが出版特許という形になりました。
第一号の出版特許とされているのが、1469年のベネチアにおけるもの。印刷業者のヨハン・スペーヤーに対して与えられました。ヨハン・スペーヤーは優れた印刷技術を持っていました。5年間の特許で、違反したものには罰則が加えられました。販売目的で他国からの持ち込みも禁止されました。
このように、著作権の始まりは出版業者の保護から始まりました。実際に創作した人の保護がなされるようになるのは、もう少し後のことになります。
著作権の始まりは出版業者の保護から
印刷技術の進展にともなうコピーの抑止が目的だった
実際に創作した著作者の保護がされるのは、もう少し後。
その辺りも少しずつ紹介していきます。
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