アリスⅡの収録曲です。
ギターの緩やかなスリーフィンガーの演奏から静かに始まります。
そして堀内さんの透明感のある歌声が重なります。
地声とファルセットとが滑らかに切り替わる、ボーカリストとしての面目躍如。
間奏から間奏以後に美しいストリングスの音色も加わります。
曲の表現しようとする景色が目に浮かびます。
それは、夕暮れ時、家路をたどりながら一日を思い返す時間。
この曲を聴く人の心に、様々なことを思い出させます。
ボーカリスト、堀内孝雄
堀内さんはとても器用な歌い方をされます。
力強い声で高音まで持っていけるし(「さよならDJ、「さらば青春の時」など)、倍音の多い、深みのある声も聞かせます(「遠くで汽笛を聞きながら」の冒頭など)。
この「帰り道」や「秋止符」などでは、地声とファルセットがスムーズにつながっていて、高音部も力みのない歌い方になっています。
ボーカリストとしての実力に魅せられます。
ソロアルバムの曲作り
堀内さんも、谷村さんと同じように、アリスの活動と並行してソロアルバムを発表し続けました。
それは谷村さんに代わる作詞家との出会いの場ともなっていました。
ソロアルバム作成は、自らのメロディーメーカーとして、またボーカリストとしてのあり方を見つめるよい機会だったのではないでしょうか。
ソロアルバム作成後、アリスの活動に戻るときは、きっとたくさんの新しいアイデアを持ち帰ったに違いありません。
小掠佳との出会い
ボーカリストとしての本領が一番発揮されたのが、小掠佳さんの詞に自らが曲をつけた「愛しき日々」だったのではないでしょうか。
それまで長く谷村さんとタッグを組んでヒット曲を発表してきた堀内さんですが、間違いなくこの曲で新境地を拓いたといえます。
曲も、ボーカリストとしての堀内さんでなければ歌えないものになっています。
アリスでは、なんとなく2番めの人の印象が拭えないのですが、この「帰り道」では、アリスのツートップの一角としての存在感を十分に示しています。
帰り道 アリスⅡ ボーカリストとしての真髄
堀内さんは今でも伸びのある高音を披露されていますね。
さすがだと思います。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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