旋 回
しかし 朝目覚めたときには 確かにそれは重たかった それが 背中から ずるりとはがれ そのまま ずるずると落ちていった あるいは 自分の身体が ふるふると震えながら 浮かび上がったのかもしれない
その鉄と石の塊が 柔らかいのは とても 滑らかに動く 精密機械だから 骨のしなやかさに 肉が追いつけないのは それが 温かいから しかし 今 それも 脱ぎ捨てた それが かりに 事故であったとしても
静寂の空間をめぐる軌道 螺旋 細くしなやかな線は 差し出した指先から こぼれる 吹き出す それは 点を 呑み 平面を 穴だらけにする 螺旋 冷たい その線に あるべき 表が こぼした点を 囲む
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【現代詩】「旋 回」 人造人間の見る夢のイメージ
現代詩の試み
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