閉 塞
(…酵
枯れ、刃を、立て、る草
に埋、る湿、った、腿
灰色、の板、壁
覗き、込む、窓
北風、に雪、がれ
太陽、が擦、り上、げ
縮む 病室
冷たい床
天井を押し返す
膨らむ目
しかし
深く
眠る
部屋の底にある 夏の日の 葬儀
は 隣室で たくさんのささやき
(…煙っているささやき
汗、と
埃、ざらついて 駆け回る 子供
(…索
遠い根 底
(…索
沸騰石の大地 晦
(…索
揺れ 照る 根
(…索
…ね?
不意に 凍え
視神経の奥 熱く、重く、こぼれる 魚卵
((…、読める、…、晦、…
濡らす膜 逆浸透
(探して、いたのに、探して…
(ここ、ではない…
寝台 に
接がれた
枯れ枝
の先の
繭玉
の先の
薄暗い
の先の
座敷
階段 の
下の
湿った部屋
祖母の
正月ごと
の
古い家
(ここ、でもない…
膝が萎え
乱流
渦
声
散逸
遅れて
立ち上がる今
生まれつつある過去
逃げ出したいのだ が 浮かび上がる
(…歴
中心
の
蜘蛛の巣 灰色の滴に歪み
ここ、 に
(まだ…、母は、生まれない…
凍る
黒く重い土に
大きな 腐る穴
を 掘って逃げる
…背中 を
つかまえ、ここ(誰か…
の(誰か…)、
のために嫌になる、 (嫌だ…
ほ、ど、に深く、深、く
、(…埋
*****
寒い北の大地で、雪の多い季節に生まれた。
早朝だったようだ。
そのイメージを詩にしてみた。
いくつもの速度が練り合うような形でもつれた。
それが面白いとも感じられる。
【現代詩】閉 塞」 未明に生まれてくるものを言葉で追う
現代詩の試み
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