吹 雪 祭
雪
夜を 青く落ち
線路の響き
汽笛 凍える声
遠く
ここ、に
列車 なめらかな夜を すべり
川岸に 音 凝り
小さな獣たち 闇に溶け
春の痒みに ぬるく 沈み
不意に 首を上げる 青い鹿
細く
目 貫いて
吹雪 重く
林を 祈る枝を ひとがたの根を
氷割れる裸の木を
凍りつく 巨大な建造物を
硬く 厚く 削り
すべて
青黒く 崩れ落ち
夜が あけ
うずくまる 小さな声 震える
生み落とされた ばかり の
夢の 襞
酷薄 遠い 朝のひかり
氷の船 浮かび
希薄な 風
すべての熱 奪い去り
うごめく 腕
千年期 約束の
濡れた 裏
凍える 水晶
搾り 落とし
ここ、に
【現代詩】「吹 雪 祭」 千年の冬と氷の船のイメージ
現代詩の試み
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