安心感の研究 by 暖淡堂

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「くらましや屋稼業」 今村翔吾 引き込まれる物語の型について

今村翔吾「くらまし屋稼業」手に汗握るエンターテイメント小説


こんにちは、暖淡堂です。

2025年、初めて今村翔吾さんの作品を読みました。

多くの作品が発表されていて、どれも評価が高いことは知っていたのですが。

 

今村翔吾 - Wikipedia

 

通勤電車の中で読むための本を、勤務先近くの図書館で探していて、今村翔吾さんの作品を手に取ってみました。

分量が程よく、表紙の絵に品があり、最初の一文に引っ掛かりがない。

それで、読んでみることにしました。

 

で、すぐにハマってしまいました。

 

「くらまし屋」とは、依頼人の姿を「くらます」ことを請け負う裏の仕事人。

様々な理由で姿をくらましたい人たちの願いを叶えます。

くらまし屋の人たちにも、それぞれ個人的な事情があり、それが物語に厚みを与えています。

 

このシリーズ、読み始めると引き込まれてしまいます。

その理由は、この作品群が、ある物語の型を持っていること。

それは、「逃走劇」であるということ。

それに、登場人物それぞれの個人的な背景による物語も重なって。

 

「くらまし屋」は逃げる側。

それを追う側は、強力な刺客になります。

「くらまし屋」は、知恵と剣で追っ手から逃れます。

逃走がヒートアップした後に、各話の結末が訪れます。

これまでに刊行されている作品は、どれもが爽やかな読後感のもの。

時代物、剣戟物、さらに捕物作品が好きな方、気に入られることは確実。

オススメです。

 

現在、シリーズは八作目「風待ちの四傑」まで。

作品の中に描かれる「夢の国」の、今後の展開も興味を引きます。

 

角川春樹事務所 今村翔吾 「くらまし屋稼業」シリーズ

 

「くらましや屋稼業」 今村翔吾

引き込まれる物語の型について

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