
こんにちは、暖淡堂です。
なんだかもう、知的財産関連の仕事をするようになって干支が一回り以上。
その前は発明者でもあったので、ずいぶんと長く知財関連の世界をうろうろとしています。
ちなみに、何かを発明したら、特許をもらうことが可能です。
大体誰でも特許出願できます。
特許が登録されたら、自分でその発明を実施してもいいし、実施する権利を貸し出して、収益の一部をもらう形にしてもいい。
発明って、うまくいけば大きな収益につながるものです。
さて、では発明とは。
日本には特許法というのがあり、特許法における発明の定義があります。
特許法における「発明」の定義
「発明」は、第2条第1項で明確に定義されています。
特許法第2条第1項の条文
この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。
この定義は、以下の4つの要素に分解して説明されます。知財の仕事を始める際に押さえておく内容ですね。
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自然法則の利用: 物理学、化学、生物学などの自然界に存在する普遍的な法則を利用している必要があります。例えば、単なる商売の方法やゲームのルール、数学の公式などは、自然法則を利用していないため「発明」には該当しません。ただし、ビジネスのアイデアとそのビジネスで使うコンピュータプログラムの組み合わせなどは、技術的な工夫の部分が特許されることがあります。
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技術的思想: 誰が行っても同じ結果が得られる、客観的で具体的な手段である必要があります。個人の熟練した技能(例:フォークボールの投げ方)や、単なる情報の提示は含まれません。村田兆治さんのマサカリ投法や野茂英雄さんのトルネード投法は、高度だけども特許にはできませんね。
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創作: 人為的に新しいものを創り出すことであり、天然物の単なる発見(例:新しい鉱石や植物の発見)とは区別されます。新しい法則の発見も、特許にはなりません。
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高度のもの: 実用新案制度における「考案」と区別するための要件で、進歩性が求められます。つまり、その技術分野の通常の知識を持つ人が容易に考え出せないものであることが必要です。ただ、実際に「高度」か否かが審査で検討されることは少ないように思われます。
要するに、特許法上の「発明」とは、単なる新しいアイデアではなく、自然のルールに基づいた、誰もが再現できる高いレベルの技術的なアイデアを指します。
日本の特許法第1条は、特許制度の目的を定めており、その目的を達成するための手段として、発明の保護と利用を図ることを明記しています。発明は、この法律の核心をなす概念です。
特許法の目的
特許法第1条の条文
特許法第一条 この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
この条文は、特許法の目的が説明されています。具体的には、以下の3つの要素が組み合わさって特許制度が成り立っています。
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発明の保護: 新しく有用な技術的思想である「発明」を、特許権という形で一定期間独占的に使用できる権利として保護します。これにより、発明者の努力と投資が報われます。発明者の努力にタダ乗りして儲けたりすることを、法律的に禁止している訳です。
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発明の利用: 特許権の独占は、社会全体での技術の普及と利用を促進するため、一定期間のみに限定されます。特許が公開されることで、他の研究者や企業がその技術を参考にし、さらなる改良や新たな発明を生み出すきっかけとなります。(ちなみに、特許権の存続期間中でも発明の内容を、新たな発明の参考にするなどの条件下で、誰でも実施することは可能です。新しい発明の部分は、特許出願することもできます。もちろん、参考にした特許に対しては、ライセンス料の支払いなどが発生することもあります。)
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産業の発達への寄与: 上記の保護と利用のバランスが取れることで、新たな技術開発が活発になり、結果として国全体の産業が発展することを目指しています。
特許法は、発明者を守る(保護)ことで、社会全体での技術の進歩を促す(利用)ための仕組みであり、その最終的なゴールは産業の発展に貢献するということになりますね。
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まあ、日々こんなことをやっています。
共有可能なものは、時々書いていきたいと思います。
発明ってなに?

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