崩れる海
静かな海
何度も折れ曲がりながら
熱に
割り込んで行く
崩れた
船を従えて
白い鳥の
紙屑のように飛ぶ
朝
気がつけば
玄関先に
忍び寄った
深い海に驚くのを
すでにすべてが手遅れの
そんな朝
みていたはずの
夢も思い出せない
潮風で
喉が痛いので
汗で湿った毛布で
ゆらゆらと揺れる
海を覆った
*****
境目には、いつも予測を超えるものが存在する。
陸と海との境目。
海水と淡水との境目。
夜と昼との境目。
そして、その境目には、命の始まりと終わりとが、薄く忍び込んでいる。
目覚めてから見る夢のように。
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【現代詩】「崩れる海」
境目に忍び込むもの
不意に亀裂から顔をのぞかせるもののイメージ
現代詩の試み
ゆっくりと海を見ていたい。
そんな気持ちになるときがあります。
それは不安の底にあるものを見つめたいときなのかもしれません。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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