安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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「逢ふことのたえてしなくはなかなかに」 中納言朝忠 心の曲折を表現した歌

百人一首第44番目の歌の作者は中納言(藤原)朝忠。

この人も三十六歌仙の一人です。

 

今回は中納言朝忠について紹介します。

 

中納言朝忠とは

生年が910年、没年が967年。平安中期の人でした。

当時の権勢の中心にいた藤原北家につらなる一人。

官位は従三位中納言。高位にまで上っています。

 

和歌の才能の他に、笛や笙にも秀でていたようです。

百人一首に選ばれた歌は『天徳内裏歌合』で披露した一首でした。

 

肥満傾向の人だったようです。

医者から養生を勧められましたが、それでもさらに太ってしまったとか。

そのためか、晩年は中風のため役職を辞すことにもなったようです。

その後、数年で亡くなりました。

 

時代背景

「病草子」という画集があるようです。

その中には、歯がぐらぐらする人とか口臭のきつい人、自分で歩けなくなるくらいに肥満した人などが出てきます。

どれも現代病のように思っているものですが、昔からあったということですね。

平安時代は、食事が今よりも質素だったのだと思い込んでいましたが、肥満に苦しむ人もいたようで。

一部に、豊かな人がいたということでしょうね。

 

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百人一首の歌

歌:逢ふことのたえてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし

歌の意味:逢うということが全くなかったのならば、あなたのことも自分のことも恨むということはなかったでしょうに。

 

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「逢ふことのたえてしなくはなかなかに」 中納言朝忠

心の曲折を表現した歌

 

肥満で中風。

平安時代にも現代と同じような健康上の問題はあったようですね。

 

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

 

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