安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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艮為山 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

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六十四卦を順番に紹介しています。

今回は「ごん為山」です。

艮が二つ重なった形。

艮は山ですが、止まるという意味があります。

山を前にして立ち止まる。

ここから何を読み取ることができるでしょうか。

艮(山)

艮(山)

艮(山)

艮(山)

 

先に紹介した六十四卦表をご参照ください。

 

dantandho.hatenadiary.com

 

易経にある艮為山の卦辞は以下のように書かれています。

 

艮/艮

艮爲山

艮其背。不獲其身。行其庭。不見其人。无咎。

その背に艮(とど)まりて、その身を獲ず。その庭に行きて、その人を見ず。咎なし。

 

艮の字、もとは目と匕からできています。

匕は並ぶ。目が並んで向き合っているので背く。

背くことから、とまる、なやむ、かたい、などの意味がでてきます。

心が背くと恨、人の行手を遮る土地の高くなっているところ(阝は丘)が限、艱は悩み、銀はかたい金、など。

艮はとまる、とどまる。

これが二つ重なっています。

 

身体の中で一番最後に動くのが背中。

その背中に心がとどまっていれば、身体の動きに引きずられて心が動くことはありません。

さらに身体の動きを意識しないでいられるならば、外の世界の出来事に心が動かされることもない。

そのような状況になれば、どのような場所にいたとしても、そこにいる人の影響を受けることはありません。

心の平静が得られ、咎なし。

無事に過ごせるでしょう。

 

この卦に対して、新井白蛾はどのようにいっているでしょうか。

 

艮為山

 「山上の関を鎖(とざ)す」の象
 「葛藟(るい)身を纏う」の意

 

この卦は、

止まるのがよく進むと損することをあらわす、

また憂喜の山(艮)が二つ重なっているので、

物事半ば調い、

半ばやり残される。

危うい難儀なことがある、

また金銀財宝について損することがある、

そうではあるが、

外から救い助けられるという意味がある。

進んでいき、

帰り道を忘れ、

迷い戸惑うという意味もある。

丁寧にする、

という意味もある。

ゆっくりと吉に向かう。

婚姻は平穏。

病は治りにくい。

失せものはある。

妊娠お産、安らかではない。

待ち人は来ない

 

易学小筌から

 

 

物事を進めるよりも、止まるほうがよいと言っていますね。

進めても途中で止まってしまうかもしれません。

こんな時はしっかりと自分自身を見つめて、あまり外の状況に振り回されないように過ごすのがよいでしょう。

 

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止まる、待つ、あるいは一歩下がってみる。

そんなことが、思いがけず困難な状況を乗り切るための手立てを与えてくれることもありますね。

無理に進むよりも、やり方を変えたり、時間をかけたり。

 

またお立ち寄りください。

引き続き、どうぞご贔屓に。

 

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dantandho
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