安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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冬の訪れを告げる音のイメージ 静かな夜に聞こえてくるもの

こんにちは、暖淡堂です。

 

Takachiko!Takachiko!暖淡堂の方で、現代詩やエッセイを続けて公開しています。

 

dantandho21.blogspot.com

 

今回は二作品を紹介します。

 

冷たい雨の降り続く夜。

耳を澄ますと、一定のリズム感を持った音が聞こえてくる。

 

眠りに落ちる 境目に

それは 風のうなりと 交叉する

雷が 鳴り渡る

雨は いっそう激しく 家を叩く

揺れる木の影が

壁にかけた絵を なぞるように 揺れる

 

こん こん

とん とんとんとん

 

ああ、外では なにが起っているのか

 

ぶぅん ぶぅん

 

「風鼓祭」暖淡堂

 

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降り続いた冷たい雨が雪に変わる頃。

 

吹雪 重く

林を 祈る枝を ひとがたの根を

氷割れる裸の木を

凍りつく 巨大な建造物を

硬く 厚く 削り

すべて

青黒く 崩れ落ち

夜が あけ

うずくまる 小さな声 震える

生み落とされた ばかり の 

夢の 襞

 

「吹雪祭」暖淡堂

 

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いずれの光景も、耳で聞いた音から立ち上がってくるイメージ。

 

耳は、全方位からの情報を感知することができる器官である。

それは前からの音、後ろからの音、左右の音、上下の音、すべてを聞き取れる。

 

そのことから、耳に入ってくる音は、目で見る空間を超えた広がりと重なりを想起させる。

 

目は、見ているものしか見えていない。

像を結ばなければ、理解できない。

 

確かな像をともなわない音がある。

それでも、その音の意味するものはわかる。

 

例えば、風、雨。

例えば、雪。

 

季節の変わり目に特有の、風や雨の音。

暖かな寝床で聞いている、雪の音。

 

目で見るものよりも豊かな、色彩溢れる音の世界。

 

そこに、文字という制約の強い手段で切り込もうとする詩。

 

負け方の程度をどのくらい小さくするか。

傷をどの程度小さくできるか。

 

詩を書いた後に、無事立っていられる詩人は、いないのです。

 

冬の訪れを告げる音のイメージ 静かな夜に聞こえてくるもの

 

北国の高い山では、もう何度も雪が積もっているみたいですね

じわりじわりと冬が近づいてきています。

 

またお立ち寄りください。

どうぞご贔屓に。

 

 

 

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