こんにちは、暖淡堂です。
夜中に目が覚めると、その後、色々と考え始めてしまって、再び眠りに落ちるということができないことがよくあります。
その時に考えていることは、どれも心配事であったり、ちょっと不愉快なことであったり。
でも、朝になって、他のことを始めると、そんなことは忘れてしまい、結局はどうでもいいことだったりします。
ただ、ものすごく寝不足の感じが残り、一日なんとなくしんどかったりしますね。
布団の中で、あれこれ考えるのをやめられたらいいのですが。
で、あるとき、開き直って、考え始めたことをそのまま考え続けてみたことがあります。朝になっても、それを結論まで持っていこうとして。
そんなことをしていた頃に書いた文章が以下になります。
過去記事の再掲になります。
猫は一度目の一度切りを生きている(1)
夜中にふと目が覚めた。
ああ、またか、と思う。こんな感じで目覚めてしまうと、なかなか眠りに落ちることができない。ほとんどの場合、明け方までただ寝返りを繰り返すだけなのだ。
こんなとき、決まって頭の中ではこんな言葉を思い浮かべてしまう。
「起きたらまた仕事だな」
「なんだか、いろいろと面倒くさいな」
「片づかない仕事がたくさんあるな」
「それにしても、あいつは、どうしていつもあんな話し方をするのだろう」
「あの人は、どうしていつも僕を格下に見るような態度をとるのだろう」
「彼はどうして、自分のことを自分で解決しようとしないのだろう」
また、こんなことも考える。
「こんな状況をいつまで我慢しないといけないのだろう」
「あんな人たちと、いつまで同じ職場にいないといけないのか」
なにもかも放り出してしまいたくなる。
しかし、と思う。
今、放り出してしまったら、その後の暮しはどうなるのか。
収入がなくなったら、家族の生活は維持していけるのか。
それに、仕事の中にも、楽しくて続けられていることだってある。
仕事は辞められない。まだ辞めたくない。
考えは、やがてそこに辿り着く。
結局、布団の中に身体を横たえたまま、不機嫌な気分を募らせることになる。
こんな夜は時々あり、しばしば何日も続いたりする。
寝不足になり、イライラしてきつい言葉を使い、家族や同僚を傷つけたりする。
体調も崩す。
いつも、時間が解決する。
大体、数日、長くても一週間も経てば忘れてしまう。
しかし、同じようなことは、しばらくするとまた起こる。
そして不機嫌な日々を過ごすことになるのだ。
もうそろそろ、いいのではないか。
何度も同じことを繰り返し、家族に心配をかけたりするのは、もうやめよう。
でも、どうしたらいいのだろう。
同じことを何度も、それも、何年もかけて経験してきたはずなのに。
うまく乗り越える方法は、まだ見つかっていない。
ふと、子供の頃から好きだった、猫のことを思いだす。
猫は、嫌なことは嫌がるが、それから逃れるとすぐに忘れてしまう。
そもそも嫌なことからは、自然に距離をとっている。
身の危険には対処するが、それが過ぎると力を抜く。
安全とわかればうたたねを始める。
不機嫌そうな顔の猫は、たまにいる。
それは顔の造りがそうであるだけだ。
いつまでも周囲に当たり散らすようなことはしていない。
何かを思い悩んでいる猫には、出会ったことがない。
猫は、いつも足取りが軽い。
猫のように暮らせないものか。
もちろん、人としての暮しを捨てることはできない。
しかし、猫のように、もっと身軽に生きられないものだろうか。
猫は一度目の一度切りを生きている(1)
眠れない夜は猫を思い浮かべよう
眠れない夜って、時々ありますよね。なんだか、よけいなことをたくさん考えてしまって。で、昔から好きだった猫のことを思いだしながら、どんな風な生き方をすると楽になるのか、自分なりにまとめてみました。
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