こんにちは、暖淡堂です。
普通に一首ずつ、その和歌としての読みを説明するのではなく、それぞれの歌人たちが生きた時代を俯瞰できるような記事にしようと考えています。
その理由は、百人一首の歌人たちが生きた時代が、まさに動乱と変革に彩られたものだったからです。
百人一首の一番目の歌人は天智天皇。626年〜671年に生きた人でした。
よく知られているように、大化の改新の中心人物。
645年の乙巳の変に始まる大変革の主導者でした。
中国の政治体制を強く意識した制度設計が行われ、実行されていきます。
政治の中心にいたのは藤原氏。次第に権勢を強めていきます。
やがて承平天慶の乱(平将門の乱と藤原純友の乱、931年〜939年)を経て、京での政治が整備されると、日本という国の広がり、境界の意識が生じてきます。
また必ずしも武家ではありませんが、平姓、源姓の歌人が現れるのもこの頃。
その後に起きたのが、前九年の役(1051年)、後三年の役(1083年)。
その平定で力が認められた源氏は、東国に強力な基盤を持つようになります。
時代はゆっくりと、やがて来る武家政権へ向けての準備を始めます。
当ブログでこれまで紹介した25首の歌人たちが生きた時代は、大体こんな感じです。
引き続き、百人一首の歌人とその時代背景を紹介しながら、そんな時代の流れを見ていきたいと思います。
引き続きどうぞご贔屓に。
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