印刷で書物が作られる前は、手書きのものでした。
本を借りた人が自分で書くか、能書家と呼ばれる人にお願いするか。
いずれにしても、大量生産は無理ですね。
日本にある最古の印刷物は奈良時代の「百万塔陀羅尼」だといわれています。
平安時代には仏典の印刷に木版印刷が使われるようになり、鎌倉、室町と時代が下るにつれ、その他の書籍の印刷もされるようになっていきました。
では、日本の活字印刷はいつ頃行われるようになったか。
安土桃山時代に、ヨーロッパから伝わった金属活字を使ったのが始まりのようです。
キリスト教伝来にともなって渡ってきたものですね。
その後、豊臣秀吉が朝鮮半島に出兵した際、現地で使われていた銅活字を持ち帰ってそれを使った印刷もされるようになりました。
それから、日本では活字印刷が大いに発展したか。
残念ながらそうはなりませんでした。
ご存じのように、江戸時代は木版印刷が全盛。
その理由は。
日本語には漢字、ひらがな、カタカナがあり、また漢字にはふりがなをつけたりします。
これらに対応するには、活字では難しかったためです。
江戸時代の著作権は、出版許可の形をとっていました。
政治的には出版の取り締まりが目的だったようです。
また、出版者側も同業者組合を作って、自分たちの権利の自衛をしていました。
その辺りは、また改めて。
日本の印刷はどのように発展したか
江戸時代に木版印刷で作られた書物、たくさんありますね。
文字や挿絵に独特の柔らかみがあってとてもいいものです。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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