ダブルバインド:二重拘束は、意図的あるいは非意図的に相手を自分のコントロール下に置こうとする時に現れます。
会社の仲間や友人関係、家族の中で現れがちです。これらは面倒ですが、影響範囲はある程度制限されています。
深刻なのが、国が国民に対してダブルバインド:二重拘束をかけてくる場面。
政権が、なんとかして国民が協力してくれる体制を作りたい、だからと言ってハードな方策は無理。そんな時にはダブルバインド:二重拘束が現れがちです。
国が国民にYesと言いながらNoのメッセージを出す場面を考えてみます。
例えば政党が選挙公約を掲げながら、政権を取った後にあれこれ理由をつけてなかなか実行しないような場合。
その公約に期待していた人たちは、もしかしたら何か実現するための条件や協力姿勢などを聞き漏らしていて、それが出来ていないので公約が実施不可能なのだ、と考えるかも知れません。そう言えば、こんなこともあったな、という小さな情報に関心を向けます。Noのメッセージの意味を深読みするわけです。そういう人たちは、さらに政党が言っていることをよく聞こうとし、政党の進めようとすることに協力するようになっていきます。
ただ、そういう人たちばかりではありません。このダブルバインド:二重拘束には別の効果があります。それは無関心、無感動な状態を生じてしまうこと。Yesと同時にNoのメッセージを読み取った人は、ああまたか、と思い、そのことに対し関心を失ってしまう。現在では大多数の人がそうなっていると感じます。
結局、国や政権が言っていることを理解しても、理解していなくても、自分達の生活に大きな影響はないと思われていることが、今の無関心状態の背景にあるのではないでしょうか。
ダブルバインド:二重拘束について続けて書いてみました。
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