普段、話をしている時に、口ではYesと言っているのに、微かに気づく程度にNoのメッセージを出している人がいます。その人と話していると、言葉通りであればYesと受け取ってよさそうなのですが、話終わってみるとNoというシグナルも同時に出されていたので、結局YesかNoかがわからなくなってしまう。そういうことはありませんか?
これは、YesでもありNoでもある、あるいはYesでもなくNoでもないと明確に示されている場面とは違います。よく似ていますが。
言葉では明確にYesと言っているのにも関わらず、その人の顔つきや態度がNoというサインを出している、とか、やってくれという指示を出しながら本当はやらなくていいと受け取れるような話の終わり方をするとか、そういう場面のことです。
そういう状況をダブルバインド:二重拘束と言います。
このような話し方をされると、聞いている方が、本当はどちらなのかがわからなくなります。もし、話している人が職場の上司などのリーダー的立場であり、聞いている方が同僚や部下だったりする場合は、困りますね。指示に従って行動したいのに、どちらなのかがわからない。結局、細かな作業単位で進めていいのか、方針転換をするのか、止めるのか、直接確認しないといけなくなります。それでは仕事の効率が良くありません。
家族や友人の場合でも、同じようなことが起こります。Yesと言いながらNoであるかのような態度を示されると。その場合も、その人が本当はどちらなのか、いつも確認しないといけないですね。その結果、その人は家族や友人からいつも話を聞かれるようになります。いつの間にか、家族や友人に対し、何らかの影響力を持ってしまうこともありますね。
このダブルバインド:二重拘束を意図的に行なって悪用する人たちがいます。Yesと言いながらNoのメッセージを出す、あるいはその逆を示す。それをされて戸惑っている人が、自分のところに何度も確認に来るようになる。そのような状態がある期間続くと、気持ち的に依存関係のようなものが出来てしまい、主従関係に似たものが出来上がってしまいます。
これをセールスに使ったり、集団をコントロールしたり。
Yesと言いながらNoのメッセージを出すダブルバインド。そのような状況に気づいたら、少し注意してみましょう。
Yesと言いながらNoのメッセージ
ダブルバインド:二重拘束に要注意
ダブルバインド:二重拘束というのを知ったのはジル・ドゥルーズの本を読んでいた時です。
普段の生活の中で、実際に、あっ、これがダブルバインドだな、と気づいたこともあります。
その実例についてはまた改めて。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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