デジタル録音というのがまだ普及する前のことです。
ユーザーが自分のオーディオセットで最高音質が再現できる方法はなんだったか。
ふと、思いだしました。
レコードをオーディオプレーヤーで聴くと、どうしても針がレコード盤を擦る音や、静電気によるノイズなどが除けませんでした。
パチパチ、とか、ガサガサとかいう音ですね。
また、隣の溝(レコードの円盤の上に、同心円状に溝を掘っているので)からの染み出し音がどうしても聞こえてしまう。
カセットテープでは、他の音源で再生したものを、直接または間接的に録音したものであり、音質が低下するのが避けされませんでした。
そんな、昭和40年代の後半から50年代中頃にかけての頃。
スタジオでのデジタル録音やCDなどの技術が一般化する前。
家庭にあるオーディオセットで、当時のレコードよりも高音質の音源が得られる方法。
それは、FM放送のスタジオライブ演奏をテープで録音したもの、でした。
FMはステレオで放送されていましたし、音質はクリアでした。
ポイントはライブ演奏というところ。
レコードをかけたものだと、自宅で聴くのと変わりません。
スタジオライブでは、電波状態のよいところで受信すると、聴衆の息遣いまで聞こえました。
録音はグレードの高いカセットテープで十分でしたが、オープンリールのテープレコーダーで、回転数を早めにして録音するともっとよくなりました。
オープンリールのレコーダー、今でも売っているのでしょうか。
昔の刑事ドラマなどで目にするくらいでしょうかね。
ハイレゾ音源で楽しめるようになった今は、もうそういう苦労をしてまで、高音質のものを手に入れようとしないでもいいのでしょうね。
そういえば、「原音再生」というものは、現在ではあまり求められなくなったのでしょうか…
デジタルに、原音はないか…
「心象音再生」とでもいうのかな…
FMラジオ放送をエアチェックしていた頃
なぜ高音質の録音ができたか
相変わらず、昔のことを思い出します。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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