中国の古典「十八史略」は太古から始まります。
人々はまだ原始的な生活をしていた頃のことです。
初めに王となったのが天皇(てんこう)氏。五行(木、火、土、金、水)の第一、木の徳を受けることで王となりました。
人々は純朴で、無理に従えるような努力をしなくても、素直に言うことをきき、よく治めることができました。
次に王となったのが、地皇(ちこう)氏。五行の火の徳をもって王となりました。
その次が人皇氏。人皇氏には兄弟が9人いました。それぞれが中国の9つの州の長官となりました。
これら天皇、地皇、人皇の時代の後には有巣氏、燧人氏らが続きます。
有巣氏の時代には、人々は木を組み合わせて巣のようなものを作って住み、木の実を食べていました。
燧人氏の時代になって、人々は火を使い、食べ物を煮たり焼いたりできるようになりました。
中国の歴史も神々から始まりますが、日本の神話と趣きが違いますね。
神々に従う純朴な人々が、木の中で生活していて、やがて火を手に入れ調理したものを食べるようになります。
人間の進化をなぞっているようで、イメージしやすいです。
この部分は前漢武帝の頃の司馬遷が書いた史記には記載がありません。
唐の時代に追記された「三皇」の伏犧氏から始まっているので、唐よりも後にまとめられた史書から引用されたか、民間伝承を十八史略で取り入れたものと考えられます。
十八史略 太古 中国の国造り神話
十八史略の初めの部分を数回に分けて紹介します。
日本の国造り神話とは大分趣が異なります。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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